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2013年9月25日 掲載

漢方薬の選び方を薬剤師が解説

薬剤師 女性の健康マイスター 市川 莉絵

そのお悩み、私がお答えします!  / 薬剤師 女性の健康マイスター 井料美菜子

むくみや冷え、月経痛…。病気ではないけれど、日頃からいくつかの症状にお悩みの女性へ。
一時的な改善ではなく、根本からきちんと体と向き合うのなら、漢方にトライしてみてはいかがでしょうか。
今回は入門編とも言える女性のための基本の漢方薬をご紹介します。

漢方薬の概要

回答

自然の植物(薬草の葉や根、茎)や動物、鉱物から取った生薬を2種類以上組み合わせたものを漢方薬と言います。西洋薬のように1つの症状を抑えていくというよりも、心と体を一つとしてとらえ、心身のバランスを整えながらトータル的に改善していくことをめざします。

特に女性は年齢によってホルモンの分泌量が変わるので月経や更年期の症状に悩まされたり、体調も乱れがち。むくみや冷え、便秘など、一度でなかなか改善しない症状も多いので、ゆっくりと体全体を整えていくなら漢方薬も視野にいれてみてはいかがでしょう。

漢方の副作用

回答

漢方は立派なお薬。自分の体質や症状に合っていないものを飲んだり、大量に飲みすぎれば、副作用も出ます。また、病院の薬や市販薬の飲み合わせはもちろんですが、漢方薬同士の飲み合わせにも注意が必要です。市販薬の漢方を複数服用される場合は、必ず医師や薬剤にご相談ください。

漢方薬に適した症状

回答

女性ならではの症状は婦人科を受診したほうがよい場合が多いのですが、診察をためらう方もいます。かといって、そのまま放っておけば辛い症状は改善しないので、そういった方は漢方薬治療から始めてみるとよいでしょう。むくみや冷えなど、体質的による症状を改善させるのも漢方の得意分野。

漢方薬の飲み方

回答

基本的には、吸収の良い空腹時の食前(食事の約30分前)や食間(食事をしてから約2時間後)に服用します。ただし、特殊な飲み方をする漢方薬もありますので、用法をよく確認の上服用するようにしてください。

漢方薬の選び方

漢方薬はさまざまな症状や病気に対応し、個人の体質に合う組み合わせを考えて調合されるので実に多くの種類があります。今回は、女性のお悩みの中でも特に多い症状と、その代表的な漢方薬をご紹介。自分に当てはまる体質や症状を選ぶ時の目安にして、My漢方を探してみてください。

  1. 月経の悩み
  2. 更年期の症状
  3. 尿路炎症の諸症状
  4. ニキビ
  5. むくみ
  6. 便秘
  7. 冷え性

月経の悩み(PMS(月経前症候群)、月経痛、月経不順など)に効く漢方薬

やせ形で体力がなく、疲れやすい。
月経痛は軽く、血色が悪くて冷え性。めまいがある。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

体力があまりなく、イライラ、頭痛、不眠、不安感が
強く気持ちが安定しない。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

加味逍遙散(かみしょうようさん)

赤ら顔で体力があり、のぼせるのに手足が冷える。
腰痛や頭痛、肩こりなどがある。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

体格ががっちりしていて、便秘がち。
月経直前に激しい痛みがあるが、
月経がはじまると軽快する。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)


更年期の症状に効く漢方薬

不安、イライラ、不眠などの精神的症状がある。
背中が熱くなったり寒くなったりして、元気が出ない。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

加味逍遙散(かみしょうようさん)

頭が重く吐き気があり、
のどにつかえるような感覚がある。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

体力があり、のぼせ、肩こり、めまいがあり、
イライラしたりくよくよしてしまう。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

更年期の症状

尿路炎症の諸症状に効く漢方薬

軽い排尿痛、頻尿、残尿感などがある。
尿道の圧迫感がありスムーズに排尿できない。
むくみが強く、嘔吐や頭痛がある。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

五淋散(ごりんさん)

激しい排尿痛、頻尿。
ときどき鮮紅色の血尿や黄赤色の尿が出る。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

猪苓湯(ちょれいとう)


ニキビに効く漢方薬

ニキビ、炎症がある。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

赤ニキビや、重度のニキビ。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)


むくみに効く漢方薬

体質的に疲れやすく、風邪を引きやすい。
汗かきで悪寒を感じることがある。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

体力が中等度、のどが渇きやすくて尿量が少ない、
たまに食欲不振になったり吐き気がある。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

猪苓湯(ちょれいとう)

体力があまりなく疲れやすい、手足が冷えやすく
尿量が少ない、のどが渇くことがある。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)

むくみ

便秘に効く漢方薬

比較的体力がある。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)

※大黄は便秘の第一選択薬とされています

便秘しがちな方で月経不順や月経困難症に

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちでむくみがある。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

便秘

冷え性に効く漢方薬

腰から下が冷えて、冬場のしもやけに。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

手足は冷えるが顔はのぼせ気味、
瘀血(血行が滞っている状態)、月経不順がある。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

冷え、めまい、動悸がある。
下痢や腹痛に悩むことがある。
尿量が少なく、疲れやすくて元気がない。

そんなあなたに合うと思われるのは・・・

真武湯(しんぶとう)

冷え性
薬剤師 女性の健康マイスター 井料美菜子

奥深い漢方と上手につきあいましょう

さて、あなたに合いそうな漢方薬は見つかりましたか?
今回ご紹介した情報や種類はごく一般的なものですが、つきつめると漢方医学はかなり奥深い世界なのです。
医師による処方せんをはじめドラッグストアでも購入できますが、お取り寄せになるものもあるので、詳しくはお店でご相談くださいね。