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2014年6月11日 掲載

水虫の薬の選び方を薬剤師が解説

薬剤師 女性の健康マイスター  加藤明香

そのお悩み、私がお答えします!/ 薬剤師 女性の健康マイスター 加藤明香

家族の中での水虫というと、ついお父さんのせいにされてしまうことがありますよね。 けれど実際には誰が水虫の原因を作っているかわからないもの。 ペットや、もしかするとあなたかもしれません。感染元の7~8割が家庭内からと言われる水虫。 うつらないよう、うつしてしまわないよう、日頃から家族で予防対策していきましょう。

水虫の正体ってどんなもの?

カビの一種、白癬菌が皮膚の角質層に寄生して起こるのが水虫。靴を履いて足がムレると高温多湿になって菌が繁殖しやすいことが主な理由です。 水虫菌はとても生命力が強く、皮膚からはがれ落ちた角質の中でもまだ生き残っています。 それを家族が素足で踏んだり皮膚に付けてしまい放置しておくと、皮膚の中に侵入していわゆる「水虫をうつされた」状態になってしまいます。

白癖菌 角質層の肥厚

白癬菌が角質層に侵入して繁殖すると、その代謝物が皮膚の奥へ浸透。 浸透した代謝産物を異物として認識すると化学伝達物質が出てきて、神経や血管を刺激してかゆみや水疱ができる。この炎症が水虫の正体です。

水虫になりやすい人

高温多湿になる梅雨期あたりから菌の活動が活発になり、増殖していきます。初期なら治りやすいのですが、放っておくと爪やかかとにまで水虫が広がり治すのもやっかいに。本来、水虫は皮膚に付着してから24時間経たないと感染しません。それまでに洗い流せば死滅し、水虫にはならないので、家族に水虫の方がいる場合は特に注意が必要です。

  • 足の指が太く指の間が狭い
  • 体温が高く汗をかきやすい
  • 糖尿病や免疫不全などの持病で免疫力が低下している
  • 1日中靴を履いている環境
  • プールや先頭によく行く
  • 室内でペットを飼っている

水虫の主な種類と症状

  • ジュクジュク(趾間型)水虫 ジュクジュク(趾間型)

    足の指の間が赤くなり、ジュクジュクしたり赤くただれてかゆみが出る。水虫の中で最も多く見られるタイプ。

  • ブツブツ(小水泡型)水虫 ブツブツ(小水泡型)

    足裏やフチ辺りに小さな水泡がいくつもでき、激しいかゆみをともなう。赤みや皮むけも。趾間型と同時に発症することが多い。

  • ゴワゴワ(角質増殖型)水虫 ゴワゴワ(角質増殖型)

    足の裏やかかとの角質が乾燥して硬くなり、あかぎれのようなヒビ割れを起こす。かゆみはないが、はがれた角質が床に付くと他人にも感染させてしまう

  • 爪の水虫(爪白癬) 爪の水虫(爪白癬)

    水虫が爪へ広がると、爪の先が厚くなり、白っぽくなる。変形、爪がもろくなって欠ける症状も。市販薬では治らないので病院で処方される飲み薬で治療。

出典 ノバルティスファーマ株式会社 水虫って何? http://www.lamisil-at.jp/knowledge/what.html?link_id=about_u

足以外の水虫

ぜにたむし(体部白癬)
体中に感染し、赤い輪が広がる。 
いんきんたむし(股部白癬、頑癬)
10代~20代の男性にできやすく、太ももの内側にできやすい。
しらくも(頭部白癬)
頭に繁殖する水虫で、炎症と脱毛を引き起こす。市販薬では治らないので病院で処方される飲み薬で治療。

水虫の薬の選び方

一度水虫になってしまったら、薬を塗らないと治りません。 塗り薬には皮膚に入り込んだ白癬菌を殺菌する成分が入っています。 塗り始めて1カ月ほどたつと症状はおさまりますが、これは菌が完全に死滅したわけではなく、活動が停止した状態になっているだけ。 皮膚が新しく入れ替わるまでの間、少なくとも1、2カ月以上は根気よく薬を塗り続けるのが治療のポイントです。

クリーム剤
足の指の間や水泡でジュクジュクした水虫、足裏の角化した水虫に。患部とその周辺に広くしっかりと塗ってください。
液剤
足の指の間のカサカサした水虫、水泡でつぶれていない水虫に。ただれた患部に塗ってしまうとしみて痛むことがあります。
スプレー剤
足の指の間のカサカサした水虫、水泡でつぶれていない水虫、足裏などの広範囲にできた水虫、ジュクジュクした水虫に。手を汚さずに広い患部に簡単に塗れるので便利です。
症状ジュクジュクブツブツゴワゴワ
種類趾間型小水疱型角化型
部位主に足の指の間主に足の裏・縁かかと
クリーム
スプレー・ジェル
パウダー

水虫の予防策。家族みんなで気をつけよう

家族間で水虫になっている方がいる場合、治るまでは感染の予防をしなくてはいけません。本人ならば「うつさない」、家族ならば「うつらない」よう、日常の足回りには気をつけましょう。もし水虫菌が付いてしまってもすぐに水虫になるわけではありません。24時間以内に洗い流せばうつることはないので、毎日の心がけや習慣が大切です。

①入浴で指と指の間も石けんでていねいに洗う
強くゴシゴシ洗いすぎると傷になり、そこから水虫菌が入る可能性も。指や柔らかいタオルなどで洗いましょう。
②足ふきマットは頻繁に洗ってよく乾燥させる
家族が共有する布製品はできるだけいつも清潔にしておきましょう。
③床や畳の掃除をできるだけ細かくする
皮膚から剥がれ落ちた角質の中にも水虫菌は潜んでいます。部屋はいつもキレイに!
④同じ靴を毎日履かないようにする
湿気のある靴は白癬菌が繁殖しやすいので、靴は数足をローテーションさせて履き分けてください。
⑤靴下は吸湿性の高い木綿や麻素材に
吸湿性のよい素材を選び、毎日履き替えるのが基本。5本指ソックスもオススメです。
⑥爪切りを家族の間で貸し借りしない
誰が水虫になっているかわからない場合は特にですが、各自で自分専用の爪切りを使いましょう。
⑦帰宅後はすぐに靴下をぬいでまず足を洗う
水虫になっている本人は家族にうつさないためにもぜひ習慣づけてください。
⑧足の指のグーパー運動
足指の間の通気性をよくするために、素足で足の指を閉じたり開いたりする運動も予防に効果的です。
薬剤師 女性の健康マイスター 夏目裕子

本人に自覚がない「隠れ水虫」には気をつけて! 

特にかゆくもないし、自分は大丈夫!と思っている方の中にも、実は水虫の菌を持っている場合があります。
足の裏の皮膚がカサつく、皮膚が厚くなる、足の皮膚がめくれるなどの症状があれば、それは隠れ水虫かも。
思い当たる症状があれば薬剤師にぜひご相談くださいね。