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熱中症~室内での予防対策~

薬剤師 女性の健康マイスター 柴原絵里

そのお悩み、私がお答えします! / 薬剤師 女性の健康マイスター 柴原絵里

熱中症と聞いて、「炎天下の屋外にいなければ安心」と思っていませんか?夏の暑さが厳しい日本では、室内でも熱中症になることが多く、自覚はなかったけど実は熱中症だった・・・というケースも。なぜ熱中症が起こるのかをふまえ、熱中症の予防の要となる水分の摂り方をしっかりと知っておきたいものです。

こんな症状が起きたら、熱中症のサイン!?

熱中症とは、暑い環境下で体内の熱が発散できなくなった時にさまざまな不調を起こす状態。

炎天下での運動時だけでなく、室内にいても以下のような症状がいくつか起こる場合は熱中症の発症が考えられます。

熱による失神やけいれん、脱水症状がある場合は命に関わる危険もあるので、場合によってはただちに救急車を呼ぶ必要があります。

自覚はなくとも要注意! 熱中症は主に2つの原因が考えられます 

① 水分不足

暑さで大量の汗をかき、体内の水分が失われると脱水症状になって倦怠感やめまい、頭痛、脱力感、吐気などが起こります。また汗をかくと血液中の塩分濃度が低下して筋肉がけいれんを起こす引き金に。さらに体に水分が足りなくなると体温調節ができなくなるため熱がこもり体温が上昇、めまいや頭痛、吐気をもよおし意識障害になることさえあります。

こうして予防

屋外はもちろん室内にいる時も、暑い季節は起床時から寝る前までとにかくこまめに水分補給を。1日の目安は、大人なら800~1,300ml。

汗をたくさんかいた時は2ℓ近くの水分補給が必要です。子供は体内の水分が多く、高齢者は感覚が鈍りやすいので、子供と高齢者は一般よりも多めに水分を摂らなくてはいけないので、家族や周りが気づかってあげましょう。

効率的に水分補給をするなら適度にナトリウム(塩分)を含んだスポーツドリンクがおすすめ。ただ摂りすぎは塩分や糖分過多になってしまうので、水やお茶と組み合わせてバランスをとってください。緑茶やウーロン茶、紅茶などカフェインが含まれているものは利尿作用があるので、できれば麦茶のようなノンカフェインのものがおすすめです。

飲み物はバランスを考えて!

スポーツドリンク 効率よく水分を摂りたい時に。高血圧、糖尿病の方は医師に相談の上で摂取してください。

水やお茶 お茶はカフェインの摂りすぎに注意。水分だけでなくミネラル(ナトリウム)も補うことを忘れずに。

脱水状態かな?というときはスポーツドリンクよりOS-1を

普段の水分補給であれば、スポーツドリンクで十分ですが、既に脱水状態のときもしくは脱水状態を起こしそうな場合はOS-1がおススメです。OS-1はWHOの提唱する経口補水療法の考え方に基づき、組成は米国小児科学会の指針に基づいて、水分と塩分・糖質の配合バランスを考慮した補水液です。軽度から中等度の脱水状態の方の水・電解質を補給・維持するのに適していますので、脱水状態かな?と感じた時にすぐに補給できるように常備しておくのもいいでしょう。ただし、初めて使われる方は、医師や看護師、薬剤師、管理栄養士にご相談ください。

② 体温の上昇

人は汗をかくことで熱を体外へ放出してコントロールしています。暑さで気温が高くなると熱の放出が困難になり、体温が上昇したり汗を大量にかいて水分不足となり、熱中症にいたってしまいます。
また、全く汗をかかないのも問題があります。エアコンで室内の温度を下げても、湿度が高いままだと汗を蒸発して熱を外に出すことができず、体温が上昇してしまうのです。室内でも熱中症を起こしてしまうのは、気温だけでなく80%以上の高い湿度が問題となっていることが多いと言われます。

体温と気温と湿度のバランスが乱れると体内に熱がこもることに!

体温より気温が低く、湿度も低い場合 体温が一定に保たれている

体温より気温が高く、湿度も高い場合 体温がぐんぐん上がる

こうして予防

節電は大事とはいえ、無理して冷房を我慢したり、室内のエアコン設定温度を上げることはやめましょう。体を冷やしすぎて体温調節のバランスを崩さないよう、温度の下げすぎにも注意。28℃を目安に設定を。
温度だけでなく湿度も重要なので、できれば湿度計を用意して60~70%を目安に管理するといいでしょう。

料理など火を使う家事では室内温度も上がりがち。コットンや麻など風通しのよい服を着たり、冷たいタオルを体にあてるなど、日常生活の工夫でコントロールしていくことも大切です。

薬剤師 女性の健康マイスター 柴原絵里

屋外でも室内でも、熱中症の対策はしっかりと

今回は意外と見過ごされがちな室内の熱中症を中心にご説明しました。
熱中症は、室内で静かに過ごしていても発症することと、温度や湿度との関係、なぜ熱中症が起こるかなどをもう一度見直してみてくださいね。もちろん、炎天下での運動や水分不足にはくれぐれもご注意ください。