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2014年4月23日 掲載

認知症と老化の違い

/ 薬剤師 女性の健康マイスター  藤上陽子

そのお悩み、私がお答えします! / 薬剤師 女性の健康マイスター 藤上陽子

高齢化社会にともない、国内の認知症の患者数が年々増えています。現在、認知症予備軍とされる方は400万人。65才以上の3割が該当している状況です。親や家族、そして自分のためにも、いつか認知症になりうる可能性を考えて、今から症状や対策を知っておいてください。

認知症はなぜ起きる?

認知症には大きく分けて3つの原因が。どのタイプも脳の細胞が変性することで身体の働きに障害が起き、生活に支障がでてきます。実際には3つのタイプが重複して発症するケースも少なくありません。

1 アルツハイマー型認知症

脳神経細胞のタンパク質が変性して細胞が障害され、その結果として脳が萎縮する病気。認知症の中では一番多く見られるタイプで、主に老化(65才以上)が原因ですが、若年性アルツハイマー(64才以下)も増加しています。

主な症状

  • ・少し前のできごとを忘れる
  • ・帰り道がわからなくなる
  • ・同じことを何度も言う
  • ・同じ物を何度も買ってしまう

2 レビー小体型認知症

レビー小体という異常なタンパク質が脳の神経細胞にたまる病気。患者数はアルツハイマー型に次いで多く、男女比率は2:1で65才以上の男性に多い傾向があります。

主な症状

  • ・もの忘れ
  • ・手足の動きが鈍くなる
  • ・いないはずの子供や虫が見えたり等、幻視症状がある
  • ・日によって症状の度合いが違う

3 脳血管性認知症

脳の血管が詰まる(脳梗塞)、破れる(脳出血)等の脳卒中が原因で血流が止まり、脳細胞が障害されたことによる認知症。

主な症状

  • ・もの忘れが多い
  • ・急に泣いたり怒ったりと感情の起伏が激しくなる
  • ・転びやすい、手足がしびれる
  • ・意欲が低下する

認知症のメカニズム

中心となる症状 行動や精神の症状

老化との違いをチェックしましょう

忘れることが多いからといって認知症と決めつけてしまわないようにしてください。誰でも年齢を重ねると老化現象があり、一見すると認知症のような症状を感じることも。最終的には医師によって判断されますが、まずは病気によるものなのか、老化現象なのか、違いをチェックしてみましょう。

認知症の場合と老化現象の場合の比較
早期発見、早期治療が大切です
発症しているかどうかは、病院での問診と画像検査によって判断されます。ただ、認知症は完治するものではないので、治療は進行を遅らせる薬や精神症状を抑える薬で治療することになります。軽症のうちに早期発見と治療をすれば改善効果も高くなるので、親や家族に認知症の疑いを感じたら、脳神経外科あるいは、もの忘れ外来を受診してください。

介護をする家族が知っておきたいこと

認知症の方と生活する家族がこれからどうやって介護をしていけばいいのか。
お互い毎日を少しでも明るく過ごすために、
自宅での接し方や各施設の利用等を知っておきましょう。

自宅介護

家族の協力なしでは成り立たない自宅での介護。毎日のことなので、
精神的にも物理的にも難しいと感じた時は、訪問介護やショートステイ等の
サービスを利用するという選択肢も知っておくべきです。

認知症の方と接する時に心がけること
① よい感情を残すようにする
② いつも笑顔で接する
③ できるだけ本人のペースに合わせる
④ 何かあっても怒鳴らずに、やさしく接する
毎日の健康管理で続けたいこと
① 食事は栄養バランスのよい物を、よく噛んで
② 脱水症状を防ぐためにも十分な水分補給を
③ 楽しみながら散歩や軽い運動をしたり、室内でも軽い体操を
④ 昼寝をする場合は30分以内にする
⑤ 症状の進行防止のために、脳を活性化させるリハビリを。かるたやトランプ等、考える遊びもおすすめです。

介護保険で受けられるサービスもあります

① 訪問介護(ホームヘルプサービス):
ヘルパーが自宅を訪問して自宅の世話をします。
② デイサービス:
日中に施設に通い、日常生活の世話をしてもらう。趣味的な活動や機能訓練を合わせて受けることも可能。
施設に通ってリハビリを受ける「デイケア」サービスもあります。
③ ショートステイ :
短期間(30日まで)だけ施設に入り、日常生活の世話を受けられます。
心身の機能を回復させるためのトレーニングを行います。
④ 医療型ショートステイ :
短期間(30日まで)だけ医療施設に入り、日常生活の世話を受けられます。
医学的な介護や医療を受けながら、機能回復トレーニングも行います。

介護施設

  特別養護
老人ホーム
介護老人保健施設 グループホーム
(認知症対応型共同生活介護)
有料老人ホーム
特徴 日常生活の介護や機能訓練、レクリエーション等がサービスの中心。
常時介護が必要で自宅での介護が困難な場合の施設。
重度の認知症でも入所可能。
症状は安定しているが、介護やリハビリが必要な場合の施設。
サービスはリハビリが中心で、在宅復帰をめざした生活が基本になる。
重度の認知症でも入所可能。
患者の中でも比較的元気な少人数(5~9人)を対象に、共同生活を行う施設。少人数なのでアットホームな環境。住居も広々とした造りなのでリラックスしながら生活できる。
外出の機会も多く、家族も出入りできる。
軽度の認知症で入所可能。
食事や入浴をはじめ、日常生活に必要なほとんどのサービスが受けられる施設。リハビリをはじめ、専門医師の訪問もあるので医療ケアにも対応。入居者のニーズに合わせてさまざまなサービスプログラムを提供。
施設によって異なるが、軽度~重度まで入所可能。
メリット 入所費用が比較的安い。終身利用できる。 症状や病気のために入所を断られることがあまりない。リハビリが受けられる。
病院退院後すぐに入所が可能。
認知症の専門施設。自宅にあった私物を持ち込むことができる。
共同生活が中心となるので1人暮らしの不安がない。看取り体制がある。
病院退院後すぐに入所が可能。
認知症ケアが充実している。認知症以外の医療ケアも対応。
終身介護を保証。プライバシーが守られた環境で、セキュリティも徹底されている。
デメリット 入所待ちの人が多いため、即入居が難しい。介護が常に必要な介護レベル4~5の方でないと入所が難しい。 入所期間は3カ月限定 患者の住民票がある地域の施設しか利用できない。自分で身の回りのことができなくなると退去しなくてはいけない。
共同生活に抵抗のある方は難しい。
施設内の入居者へ迷惑行為をかけると退去を求められることも。
1ヵ月の利用料目安 6~15万円 8~15万円 15万円前後(入居時保証金が必要な場合あり) 15~35万円前後(入居時保証金が必要な場合あり)
薬剤師 女性の健康マイスター 土井亜希子

困った時は、ひとりで抱え込まずに相談を!

認知症は、患者だけでなく介護をする方も生活に支障が出たり苦労をともなうものです。
介護の相談は「地域包括支援センター」へ連絡してみてくださいね。
スギ薬局では全店に「認知症サポーター」がいます。
お買物の手伝いやご家族へのアドバイスもしておりますので、お気兼ねなく声をかけてください。
認知症の電話相談(社団法人認知症の人と家族の会) 電話受付 0120-294-456
>> 社団法人認知症の人と家族の会ホームページ

 参考:
『家族で実践! 認知症の気づき方・接し方 虎ノ巻』 株式会社 社会保険出版社
『 認知症・アルツハイマー病がよくわかる本?認知症と上手に付き合う』 主婦の友社 遠藤 英俊 著


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