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こんな症状ありませんか? - 夏場の子供のトラブル対策 ~プール開きに備えて~

薬剤師 女性の健康マイスター 森田 直美

そのお悩み、私がお答えします!/ 薬剤師 女性の健康マイスター 森田 直美

6月下旬から9月にかけて、子供たちにとっては楽しいプールの季節になりますね。けれど、プールや集団生活が原因でさまざまな症状が起きることも。今回は、幼児や小学生の子供がいるお母さんたちが心配する症状の中でも特に多く聞かれる「水イボ」「中耳炎」「アタマジラミ」「目の充血」「とびひ」についてお話をします。

プールの季節、子供がかかりやすい5つのトラブル

水イボ

水イボ

どんな症状?

ウイルスによる良性のイボ。丸くてぷにゅぷにゅと柔らかく、かゆみや痛みなどの自覚症状はほとんどないことが特徴です。手足をはじめ特にわきの下や胸、上腕の内側などに広がることが多く、ひっかくと化膿してしまうことも。かくとイボからウイルスが飛び出してさらに別の部位に広がったり、他の人に感染させてしまう原因となります。

おもな原因は?

水着姿や着替えなどで肌を露出した子供同士が接触する、更衣室やプールサイドでうつるケースが多いです。ひっかいた皮膚をこすりあわせたり、ひっかいた指で他人に触れることが感染の大部分を占めています。ただプールは通常の塩素濃度ならばウイルスがすぐに死んでしまうため、水イボのある子供と同じプールに入ることで感染するということはありません。

中耳炎

中耳炎

どんな症状?

耳の中耳部分に細菌やウイルスなどが感染して炎症が起き、液体がたまる病気。耳の痛み、38℃前後の発熱、難聴、また耳だれが出ることもあります。慢性化することもあり、炎症が重症化すると髄膜炎を起こしたり聴力を失う危険性もあるので注意が必要です。

おもな原因は?

中耳に細菌やウイルスが感染したり、耳に入ったプールの水をうまく外に出せないと発症します。

アタマジラミ

アタマジラミ

どんな症状?

シラミが頭部に寄生するため、激しいかゆみがあります。シラミの成虫は2~4mmで細長く灰褐色で、側頭部や後頭部、両耳の後ろの辺りをよくチェックすると肉眼でも見つけられます。頭をかきすぎると皮膚に炎症がおこる場合があります。

おもな原因は?

頭部や髪の毛に寄生したアタマジラミが他人の頭部に移動することでうつります。そのため集団で体を寄せあって遊ぶことが多い子供たちの間でうつりやすいのが特徴です。寝具類や衣服、帽子やタオルを貸し借りすることも原因になる場合があります。

目の充血

目の充血

どんな症状?

結膜(白目の部分)が赤く充血します。また、角膜(黒目の部分)に細かいキズができるケースも。充血がなかなか取れない場合は、アレルギー性結膜炎、感染性結膜炎、ドライアイ、ぶどう膜炎など他の眼病も考えられます。

おもな原因は?

プールの水に含まれている塩素の刺激が原因です。刺激を受けると結膜が異物を排除しようとする働きで炎症反応が起き、充血してしまいます。

とびひ

とびひ

どんな症状?

水ぶくれやかさぶたができ、かゆみを伴います。水ぶくれにウミがたまりそれが破れると、皮膚がめくれてただれる場合もあります。おもに目、鼻、口からでき始め、かいた手で体を触ることであちこちの部分にとびひが広がります。炎症が強いとリンパ節が腫れたり、発熱やのどの痛みを伴うことが。入院をしなくていけないほど重症化するケースもあるので早めに適切な処置を。

おもな原因は?

すり傷や虫刺され、湿疹、あせものかきむしりなど、皮膚の浅い傷口から細菌が入り込むと感染します。また、アトピー性皮膚炎などで皮膚のバリア機能が低下している時も感染しやすくなります。

ならないために、お母さんから伝えてあげたい予防策

水イボ

お友達の間でタオルの貸し借りは避けてください。プールから上がった後はシャワーで体をよく流すこと。すでに水イボがあるお子さんには、かきくずさないように伝えてあげてください。

なってしまったら?

自然に治るまで様子を見て、状態がひどい場合は小児科か皮膚科へ。他の子にうつさないためにもかきむしりは禁物。かき壊さないよう、プールの時は防水タイプのテープやパッドを貼ってあげるのも対策のひとつです。

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中耳炎

子供は中耳炎になっても自覚症状がないことが多いので、日頃から鼻やのどの病気に注意をくばることがまずひとつ。次に中耳炎の症状に早く気づいてあげることです。小さなお子さんの場合、集中力の低下、呼んでも返事が遅い、テレビの音量を大きくしているなどの変化が見られたら中耳炎を疑いましょう。鼻を強くかむと耳に炎症が起きやすくなるので、かむ時は片方ずつゆっくりとやさしくかむことを教えてあげてください。

なってしまったら?

いつもと様子がおかしかったり、お子さんが耳の症状を訴えたら耳鼻科へ。


アタマジラミ

お子さんひとりでシャンプーをさせずに、たまにはチェックを兼ねて大人がしっかりと髪を洗ってあげましょう。しっかりと洗髪することはアタマジラミを減らすための習慣にもなります。他のお子さんからうつされないようにするためには、学校やお友達の間でクシやブラシ、バスタオルの使い回しをしないように言い聞かせてあげてください。

なってしまったら?

シャンプータイプやパウダータイプの薬でシラミを駆除するしかありません。シャンプーは1日1回、3日に一度ずつ3~4回洗うことで10日を目安に治療します。枕カバーや帽子、衣類、タオルなどは熱湯または60℃以上のお湯に漬けてから洗濯することでシラミを死滅させることができます。


目の充血

これまではプールの後に水道水で目を洗って塩素を流すことが予防とされてきましたが、水道水は目に含まれる涙液と浸透圧が異なるため、かえって目に悪影響をおよぼすと言われるようになってきました。一番の予防策はゴーグルを着けて目が塩素にさらされないようにすることです。また、タウリン入りの目薬はプールのカルキによる目の刺激を緩和する作用があるので、プール前にさしておくと眼病の予防になります。

なってしまったら?

抗炎症剤を含む目薬で治療します。クロルフェニラミンマレイン酸塩配合の目薬は充血や目のかゆみに効果があるので、購入の際は薬剤師にご相談ください。

目薬が苦手なお子さんには、こんな方法で!
目薬が苦手なお子さんには、こんな方法で!

目薬を怖がったり嫌がったりするお子さん、けっこういますよね。せっかくさしても目をつぶってしまうお子さんには、最初から目をつぶらせたままで目頭に2~3滴落としてあげてください。その後、まばたきをさせると、自然と薬を目に入れることができますよ。


とびひ

アトピー性皮膚炎のお子さんは皮膚のバリア機能が低下しているため、とびひなどの細菌に感染しやすい状態にあります。日頃から皮膚を清潔にしてしっかりと保湿し、感染しにくいケアを心がけてあげたいものです。鼻の中にはとびひの原因となる細菌がたくさんいるので、鼻の中をいじった手で体をかくととびひの原因になることも。爪は常に短く切りそろえ、鼻をいじらないように言い聞かせてあげることも予防のひとつです。

なってしまったら?

水イボと同様、他の子にうつさないためにもかきむしるのは禁物です。プールの時は防水タイプのテープやパッドを貼ってかきむしりを最小限に抑え、あとは塗り薬で早めに治療してあげてください。家族にうつらないよう、治るまではタオルや衣服を共有しないようにしましょう。

薬剤師 女性の健康マイスター 森田 直美

集団生活だからこそ起きやすいトラブルは、予防が大切です!

夏のプールにまつわる症状の多くは、子供たちの集団生活の中に潜んでいます。

  1. ①自分の体を守るため、お友達を傷つけないために爪を短く切る。
  2. ②タオルなど、肌に触れるものは共用しない。
  3. ③プールから上がった後は必ずシャワーを浴びて清潔にする。

この3つをお子さんに言い聞かせるだけでもだいぶトラブルを避けることができますよ。子供の成長に欠かせない集団生活。予防を徹底して楽しい夏にしてあげたいものですね!