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2014年3月26日 掲載

頭痛薬の選び方

薬剤師 女性の健康マイスター 中川 浩美

そのお悩み、私がお答えします!/ 薬剤師 女性の健康マイスター 中川 浩美

成人の4人に1人は悩んでいると言われる頭痛。原因も実にさまざまで、中には注意しなければならないケースもあります。
今回は女性に多く見られる頭痛のお話。
頭痛持ちの方がお薬と上手につきあえるよう、頭痛薬の種類とその選び方についてもじっくりご紹介しますね。

女性に多い頭痛は2タイプ

片頭痛

  • 血管が膨張することによって起こる痛み。
  • 月に1~2回、片側のこめかみ辺りがズキズキと痛む。吐き気をともなうことも
  • 女性に多く、男性の4倍も。
  • 思春期から閉経期にかけて起こりがちで、60歳を過ぎると痛みが改善したり軽くなる。


緊張型頭痛

  • 血流が悪くなることで起こる痛み。
  • 後頭部から首筋にかけて重い感じや圧迫感がある。ズキズキというよりはだらだらと長引くのが特徴。
  • 男女ともに中高年に多い。
  • 肩こりをはじめ、目の疲れ、体のだるさ、ふわふわしためまいをともなうことも。
  • ストレスが主な原因。目や耳鼻、あご、歯の病気が原因になっているケースも。

頭痛が女性に多いのは、理由があります。

  1. 体格女性は男性に比べて首や肩がほっそりしているので、首肩の筋肉に負担がかかりやすい傾向が。そのために肩こりをともなう緊張性頭痛が起きやすくなります。
  2. 月経月経の前後はエストロゲンという女性ホルモンの量が急激に変化するため、片頭痛が起きやすくなります。
  3. 更年期更年期になると女性ホルモンの量が急激に変化するため、頭痛になりがち。またこの年代は家庭や社会でのストレスも何かと多く、頭痛の原因となります。
  4. ピル通常、ピルは21日間連続して服用し、その後7日間は服用を止めるサイクルになっています。この時に女性ホルモンが変化することで頭痛が起こりやすくなります。また、ピルの服用で片頭痛が悪化する場合もあります。
  5. 妊娠妊娠前期は女性ホルモン量の変化で片頭痛が起こりがちに。妊娠後期になるとホルモンバランスが安定してくるため、痛みは軽減します。
頭痛に悩む女性

頭痛のタイプ別対処法

片頭痛の場合

医療機関を受診しましょう。

※一般用医薬品(市販薬)の鎮痛薬には、片頭痛の適応はありません。処方せん薬の適応となります。

緊張型頭痛の場合

  • 後頭部を温める。 ※血流が悪くなるので冷やすのはNG。
  • 首肩をマッサージする。
  • 痛みがひどくなったら鎮痛剤を。
  • 頭の緊張や肩こりをやわらげるストレッチ体操をしてみる。

頭痛体操

頭痛体操

肩を上げ下げる
首を前後左右に曲げる
首をグルグル回す、
手で頭全体をマッサージ
うなじを手刀で叩く

肩こり体操

肩こり体操

胸を広げて肩甲骨を背中の後ろにくっつけるようにひじを曲げて腕を後ろに持っていく
→気持ちがいいところでしばらく止める
→息を吐きながら力を抜き、腕をもとに戻します。

こんな頭痛は要注意!

すぐに医療機関を受診しましょう

頭痛薬の種類と選び方

薬局に並ぶさまざまな種類の鎮痛剤。「この中からどれを買ったらいいかわからない・・・」
という方はけっこういらっしゃいます。痛みを抑えることに特化したものから副作用の胃痛も抑えてくれるものまでいろいろあるので、選ぶ時はできればパッケージに表示されている成分をチェック。どんな成分が合わせて配合されているのかがわかれば、選択もだいぶ絞られてくるはずです。

市販の頭痛薬の構成

解熱鎮痛剤

痛みそのものを抑える成分です

● イブプロフェン・ロキソプロフェン・・・
医療薬だったが市販でも買えるように。
炎症をともなう痛みに有効。
● アセトアミノフェン・・・
胃腸障害を起こしにくく、安全性が高い。
● アスピリン(アセチルサリチル酸)・・・
非ピリン系。広く使われているが胃腸障害の副作用があることも。
● エテンザミド・・・
アスピリンよりも胃腸障害は少なめ。
● イソプロピルアンチピリン・・・
ピリン系。脳で痛みをブロックする作用が強い。
プラス

催眠鎮静剤

痛みの反応を鈍感にさせて、鎮痛剤の効果を高めます

  • ● ブロムワレリル尿素
  • ● アリルイソプロピルアセチル尿素 など

制酸剤

鎮痛剤による胃の不調を抑えます

  • ● 合成ケイ酸アルミニウム
  • ● 合成ヒドロサルタイト
  • ● メタケイ酸アルミン酸マグネシウム など

生薬

鎮痛剤による胃の不調を抑えます鎮痛作用があります

  • ● シャクヤク など

その他の成分

頭をすっきりとした感じにします

  • ● カフェイン など

※ピリン系は、アレルギーの原因になることもある成分です。

こんな時には、こんな頭痛薬をおすすめします

● 頭痛だけを抑えたい場合は

アセトアミノフェン、ロキソプロフェンなど、解熱鎮痛剤のみ配合のシンプルな頭痛薬を。

● 眠気が気になる場合は

日中など、眠くなってしまうと困る場合は催眠鎮静剤が入っていないものを選びましょう。

● 胃が荒れやすい、痛むことがある場合は

制酸剤が入っているものを選ぶましょう。鎮痛剤の成分しか入っていない頭痛薬に胃腸薬を合わせて飲むのもよいでしょう。

● 緊張性頭痛の場合は

血流が悪くなっているので、鎮痛剤だけでなく血行を良くする作用のある漢方薬も有効です。

● 妊娠中、授乳中は

妊婦さんは胎児への影響も考えて、まずは医師に相談を。たいていの頭痛薬は「授乳中の服用は避ける」と書かれています。睡眠をとるなどして、まずは薬に頼らずに対処を。市販薬の中では、負担のかかりにくいアセトアミノフェン成分の頭痛薬が比較的安全とされています。

※月経痛には

基本的には「生理痛に」と書かれているものを。月経中に軟便をともなう場合は、専用の鎮痛薬もあるので詳しくは薬剤師にご相談ください。

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薬剤師 女性の健康マイスター 中川 浩美

薬を飲む場合は、痛みが出始めたらなるべく早めに服用するのがポイントです。

頭痛薬は種類によって効き方も人それぞれ。効かないようであれば一度薬剤師にご相談ください。長引く頭痛は、もしかすると何かの原因があるかもしれません。受診は神経内科や脳神経外科へ。病院によっては「頭痛外来」という専門の外来もあります。

参考:やさしい頭痛の自己管理 医療ジャーナル社 間中 信也 著 (25項 - 26項 体操ストレッチ療法)