シャンプーを使わずにお湯だけで髪を洗う「湯シャン」は、頭皮環境が整えられるという説がある洗髪方法です。

シャンプーによる刺激を抑えるために湯シャンに興味があるものの、ニオイやべたつきが生じないか気になっている方は多いのではないでしょうか。

湯シャンでニオイやべたつきが気になる場合は、湯シャン自体が悪いのではなく、正しく洗えていない可能性や、その方に湯シャンが向いていない可能性があります。

そこでこの記事では、汚れがきちんと落とせるように、正しい湯シャンのやり方をわかりやすく解説します。

湯シャンのメリット・デメリットや、向いている方・向いていない方についても紹介するので、自分に湯シャンが向いているか見極めましょう。

湯シャンとはシャンプーを使わずにお湯だけで洗う洗髪方法

湯シャンは、シャンプーを使わずにお湯だけで髪を洗う洗髪方法です。

湯シャンにはメリットがある一方、デメリットとされることもあります。

それぞれの詳細を解説するので、実際に湯シャンをはじめる前に確認しましょう。

湯シャンのメリット

まず、湯シャンのメリットとして、主に以下の3つが挙げられます。

頭皮や髪への負担を抑える
頭皮の乾燥を防ぐ
頭皮環境を整える

刺激の強いシャンプーの使用をやめることで、頭皮や髪にかかる負担を抑えられるのがメリットのひとつ目です。

加えて、シャンプーに含まれる洗浄剤は頭皮に必要な皮脂まで落とすことがあり、場合によっては頭皮が乾燥しやすくなりますが、シャンプーをやめることで、頭皮に必要なうるおいを守ることができます。

また、これまでにシャンプーの刺激でトラブルが起こっていた場合、シャンプーによる刺激をなくすことで健康的な頭皮環境が整いやすくなります。

湯シャンのデメリット

湯シャンによるデメリットは、主に以下の3つです。

整髪料が髪に残る
ニオイや皮脂が気になることがある
即効性がない

ワックスやスプレーなどの整髪料はお湯だけで落とせないため、シャンプーをしないと髪に整髪料が残り、頭皮トラブルに繋がる可能性がひとつ目の懸念点です。

同様に、皮脂量が多い場合はお湯だけですっきり落とすことが難しく、頭皮に皮脂が残るとニオイの元になります。

また、シャンプーをやめたからといって、すぐに頭皮環境が改善できるわけではありません。

改善したと感じるには数週間から数ヶ月かかるのが一般的で、人によっては1年以上かかることもあります。

湯シャンが向いている方と向いていない方の特徴

前述のように、湯シャンにはメリットとデメリットがあり、すべての方に湯シャンが向いているわけではありません。

湯シャンはシャンプーによる刺激を避けられるため、頭皮が乾燥しやすい方やシャンプーの刺激に弱い敏感肌の方に向いています。

また、皮脂の分泌が多いと湯シャンだけでは落とせないことがあるため、皮脂が少ない方におすすめです。

一方、湯シャンが向いていない方は、皮脂の分泌量が多いオイリー肌の方や、整髪料を使用している方です。

皮脂が多い場合や整髪料を使用している場合は、お湯だけで洗い流すことが難しく、頭皮や髪に汚れが残ってニオイやべたつきなどの頭皮トラブルに繋がることがあります。

また整髪料を使用したときには、洗浄力が高いシャンプーできちんと落とさなくてはなりません。

ただし、普段は湯シャンが向いているタイプの方でも、湯シャンをするときの体調や頭皮の状況によってはあわなくなることがあります。

その時々の自分の状況にあわせて、無理なく湯シャンを取り入れましょう。

湯シャンの正しいやり方

湯シャンは、ただお湯で髪を洗い流せば良いのではなく、汚れをきちんと落とすために正しい方法で行うことが大切です。

湯シャンの正しい手順は、以下のとおりです。

髪を濡らす前にブラッシングして汚れを落とす
シャワーをぬるま湯に設定する
シャワーヘッドを頭皮に当てて、マッサージするようにお湯で洗う
タオルで髪と頭皮の水分をしっかり拭き取る
ドライヤーで乾かす

髪についたホコリなどの汚れをブラッシングで落としてから湯シャンをすると、時間短縮に繋がります。

また、シャワーで洗うときは、指の腹で頭皮をやさしくマッサージするように洗いましょう。

湯シャンの上手なやり方のコツ

ここからは、上手に湯シャンに取り組むコツを紹介します。

皮脂や汚れがきちんと落とせないと頭皮トラブルに繋がることがあるため、コツをつかんで上手に洗いましょう。

一日おきでもOK！少しずつシャンプーから湯シャンに切り替える

シャンプーの強い洗浄力で洗うことに慣れている方が急にシャンプーをやめると、皮脂の分泌の増減によって頭皮の乾燥を招く可能性があります。

加えて、お湯だけの洗髪に慣れていないことから、最初のころはきちんとお湯だけで皮脂・汚れを落とせないかもしれません。

皮脂や汚れが頭皮に残ると、頭皮トラブルやニオイの原因になるため注意が必要です。

湯シャンをはじめるときは、シャンプーをいきなりやめるのではなく、少しずつ切り替えていくと成功しやすいです。

週一回からはじめ、少しずつ回数を増やして一日おきにするなど、ゆっくりと湯シャンに慣れていきましょう。

38〜40度のぬるめのお湯で時間をかけて洗う

湯シャンをするときのシャワーの温度は、38〜40度のぬるま湯に設定しましょう。

熱すぎると皮脂が落ちすぎて頭皮が乾燥しやすくなり、逆に冷たすぎると皮脂や汚れが落とせません。

シャワーを当てる時間は、5分程度が目安とされています。

この時間を参考にしながら、皮脂が多いなら10分程度に時間を延ばすなど、ご自分に適した形で洗う時間を調整しましょう。

湯シャン後はドライヤーで髪の根元まで乾かす

シャンプーで洗ったときと同じく、湯シャン後もすぐにドライヤーでしっかり髪を乾かすことが重要です。

濡れた状態で放置すると雑菌が繁殖して、ニオイやべたつきが気になることがあります。

毛先だけでなく、髪の根元まで髪全体をしっかり乾かしましょう。

髪のきしみが気になるならリンスやトリートメントを使う

お湯だけで洗って髪のきしみが気になる場合は、リンスやトリートメントを少量使用しても問題ありません。

頭皮につけると毛穴をふさぐことがあるため、毛先だけにつけましょう。

リンスやトリートメントをつけた後はしっかりすすいで、髪に残らないように心掛けてください。

湯シャンがあわないと感じたら中断する

湯シャンをはじめてからニオイやべたつきが気になり出した場合や、頭皮トラブルが発生した場合など、少しでも異変を感じたらすぐに中断しましょう。

無理に続けると、頭皮トラブルが悪化する可能性があります。

もし頭皮に気になる症状が生じたら、医師に相談することをおすすめします。

まとめ

湯シャンはシャンプーによる頭皮や髪への刺激を抑えることができますが、人によって向き・不向きがあります。

頭皮が乾燥しやすい方、シャンプーの刺激に弱い方などには向いている一方、皮脂量が多い方や整髪料を使用する方は、お湯だけで汚れを落とすことが難しいため湯シャンは避けた方が良いでしょう。

シャンプーから湯シャンに切り替えるときは週一回程度からはじめて、少しずつ頻度を増やしていくとトラブルが生じにくいです。

また、「シャンプーによる刺激を抑えたいのに、湯シャンが向いてなかった」という方は、洗浄力がマイルドなシャンプーを試しましょう。

もともと使用していたシャンプーがあっていなかった可能性があるため、一度シャンプーを変えてみることをおすすめします。

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