「この食べものはまだ食べられるのか？」と、悩んだ経験や、腐っているかもしれないと少し不安を感じても、せっかく買ったものだからと食べてしまった経験はありませんか。

消費期限や賞味期限の記載があればわかりやすいですが、記載がない野菜や果物は、腐っているかどうかわかりにくいかもしれません。

また、大人が気をつけていても、気づかないうちに子どもが腐ったものを食べてしまう場合もあります。

そこで今回は、腐った食べものを食べた後の対処法をメインに、腐った食べものの特徴と見分け方、医療機関を受診する基準についても紹介していきます。

腐った食べものの見分け方

腐った食べものを食べると、食あたりや食中毒を引き起こす可能性があります。

腐っているかもしれない、少しでも怪しいと思った食べものは、食べないようにしましょう。

以下で、腐った食べものの特徴や食べない方が良いものの見分け方をまとめました。

以下の項目に当てはまらなくても、口に含んだときに変な味がするなど異変を感じたら、すぐに吐き出すようにしてください。

消費期限が過ぎている
いつもと異なる酸っぱい臭いや悪臭がする
カビが生えている
色や見た目がおかしい
粘り気がある

腐ったものを食べた後に出る症状

腐った食べものは食べないように気をつけていても、気づかずに口にしてしまうこともあります。

特に子どもの場合は、腐ったものを食べた後に出る症状がないかをチェックしてください。

また、腐った食べものを食べていなくても、食中毒で食べてから数時間から数日後に同じような症状が出ることもあります。

食中毒の場合は、加熱しても菌が死滅しないので、注意が必要です。

以下で、腐ったものを食べた後に出る症状をまとめたので、体調に異変を感じている方は当てはまるかチェックしてみましょう。

嘔吐や吐き気
下痢（ひどい場合は血便や水溶性の下痢）
腹痛
発熱（38℃前後出る場合も）
悪寒

腐ったものを食べた後の対処法と応急処置

腐った食べものを食べると、先述したような激しい下痢や嘔吐、発熱といった症状が出る場合があります。

以下で腐ったものを食べた可能性があり、下痢や嘔吐などの症状が出た場合の対処法を紹介します。

水分補給をする

下痢や嘔吐が激しい場合は、身体から水分が出ていくので脱水症状になりやすくなります。

そのため、脱水症状にならないように、水分補給をするのが大切です。

水分補給をするときは、ドラッグストアでも販売されている経口補水液がおすすめです。

経口補水液は体液に近い成分なので、効率よく水分を補うことができます。

経口補水液がない場合は、電解質を含んだスポーツドリンクを飲むのも良いでしょう。

しかし、口が乾いている、水分を摂っても嘔吐で吐き出されてしまう、食あたりをしているのが子どもや高齢者などの理由で、水分を摂るのが難しい場合は、脱水になる可能性があるので、医療機関を受診するようにしてください。

また、嘔吐した後は胃腸を刺激してしまうので、すぐに固形物は食べないようにしましょう。

吐き気がある場合は吐しゃ物が詰まらないようにする

吐き気や嘔吐があるときは、吐しゃ物がのどの奥に詰まらないように横向きに寝かせてください。

食あたりをしているのが子どもや高齢者で、口の中に吐しゃ物があれば、使い捨てのビニール手袋を使ってかきだしましょう。

ただし、食中毒の場合は吐しゃ物を介して家族に感染する可能性もあるので、マスクをし、衣服が汚れないように工夫をして、吐しゃ物が乾かないうちにゴミ袋に入れて密閉してください。

腹痛がひどくても下痢止めは飲まない

下痢は腐ったものを体外へ排出しようとして起きているため、辛くても下痢止めは使わないようにしてください。

下痢止めを使用すると、症状が長引く恐れがあります。

整腸剤や胃腸薬を使用することができる場合もありますが、腹痛がひどいときなどは特に、必ず服用する前に医師や薬剤師のような専門家に相談してください。

腐ったものを食べたら医療機関を受診するべき？

腐ったものを食べてしまったら、気づいたタイミングで医療機関を受診するのが望ましいです。

症状がすぐに出なくても、後々症状が出る可能性があります。

特に以下の項目に当てはまる場合は、早めに医療機関を受診してください。

嘔吐や下痢が10回以上続いている
脱水の疑いがある
食あたりをしているのが乳幼児、子ども、高齢者、妊婦の場合
高熱が続いている
腹痛が続いている

食中毒の可能性がある場合の対処法

ウイルス性の食中毒の場合、吐しゃ物や糞便を介して、一緒に暮らしている家族に感染する可能性があるので対処に注意が必要です。

吐しゃ物や床に付いた糞便は、使い捨てのビニール手袋とマスクを着用し、衣服も汚れないようにして処理をしましょう。

吐しゃ物が乾くと、中にいたウイルスが空気中に漂いやすくなるため、乾かないうちにキッチンペーパーなどで処理してください。

吐しゃ物が付いた床は、次亜塩素酸ナトリウムで拭くのも良いでしょう。

もし、衣服がウイルスに汚染された可能性がある場合は、煮沸消毒などで消毒してください。

また、食中毒の場合、お風呂でも家族に感染する可能性があります。

感染した可能性がある方は、最後にお風呂に入るようにしましょう。

家族に感染させないためには、家族全員がこまめに手洗いと手指のアルコール消毒をしてください。

特にトイレの前後や食事を食べる前は、必ず手洗いとアルコール消毒をしましょう。

食中毒の可能性がある場合は、ウイルスが付いた食品が触れた可能性があるまな板や包丁なども熱湯で煮沸消毒するのも大切です。

まとめ

腐ったものを食べると、数時間後に激しい下痢や腹痛、嘔吐などのつらい症状が出る可能性があります。

下痢や嘔吐がひどいときは、水分を失いやすいので、経口補水液やスポーツドリンクで水分補給をしましょう。

ただし、医療機関を受診する基準に当てはまるときは、すぐに医療機関を受診してください。

また、ウイルス性の食中毒の可能性がある場合は、一緒に暮らす家族も二次感染を予防しなくてはいけません。

こまめに手洗いとアルコール消毒をして、感染しないように対策してください。

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