黒光りした体でカサカサと動き回り、ときには人間を目掛けて飛んでくることもあるGは、多くの人が最も嫌いな害虫として名を挙げる、嫌われものの代表格です。

Gといえば、暑い季節に出没すると思われがちですが、実は1年中活動していることをご存じでしょうか。

そこで、普段からできるG対策や、万が一Gが出てしまったときに触らずに退治する方法を複数ご紹介します。

さまざまなアイテムを使って退治したGを触らずに処分する方法についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

※記事中の写真では、Gの代わりにスポンジを使用しています

普段からできる「G」対策

Gは、一度家に入り込んでしまうと非常に厄介な存在です。しかし、普段からできる対策を実施することで、その被害を最小限に抑えることができます。

「G」が侵入する経路を塞ぐ

まず、Gを家の中に入れないことを徹底しましょう。Gの主な侵入経路は、以下の通りです。

・玄関

家の顔である玄関は、Gにとっても主要な侵入口です。湿気を好むGは、特に靴箱があるような湿度の高い玄関を狙います。

玄関ドアのわずかな隙間や郵便受けから侵入してくることもあるため、ドアの隙間を埋めるテープや郵便受けのカバーを使用するなどして、Gの侵入を防ぎましょう。

・窓

飛翔能力を持つGは、開け放たれた窓から侵入することもあります。特に一般家庭でよく見られるGは、マンションの4～5階程度の高さでも容易に飛べるため、窓の開けっ放しには要注意です。

また、網戸を閉めていたとしても、窓と網戸のわずかな隙間が侵入経路になる場合もあります。玄関同様に隙間テープを使用し、守りを固めましょう。

・換気扇や通気口

換気扇や通気口も、Gにとっては絶好の侵入経路です。特に換気扇についた油とほこりはＧの大好物なので、ニオイに引き寄せられそのまま侵入してしまうこともあります。

換気扇は常に清潔に保ち、防虫ネットや通気口専用の防虫カバーを取り付けて、経路を塞ぎましょう。

・水回り

Gは、数センチの水の深さであれば潜ったり浮かんだりしながら移動することも可能です。そのため、お風呂やトイレ、キッチンなどの排水口も侵入経路になります。

こうした部分にゴミや汚れが溜まっていると、それをエサにするGを呼び寄せてしまうため、定期的な清掃は欠かせません。また、網目状の排水口カバーを設置するのも有効です。

Gが寄り付かない室内環境を作る

生ゴミや食べ残しを放置していると、そのニオイに誘われてGが侵入してくる可能性が高まります。ゴミ箱は蓋が閉まるタイプのものを選び、食材はしっかりと密封して保存しましょう。

また、Gは植物の葉や幹、土などに卵を生むことがあります。そのため、室内にはできるだけ観葉植物を置かないほうがよいでしょう。プランターの底に溜まった水も、Gの飲み水になる可能性があります。

さらに、何気なく置いているダンボールにも注意が必要です。保温性があるダンボールはGにとって快適な住処になり得るため、不要なダンボールはすぐに処分し、収納用として活用している場合は別の入れ物に変更しましょう。

「G」退治は殺虫剤スプレーの使用が一般的

しっかりと対策を行っていても、Gが出る可能性をゼロにすることはできません。万が一Gが出てしまった場合、Gを退治する最も一般的な方法は殺虫剤スプレーの使用です。

素早く動くGを確実に仕留めるためには、即効性のあるピレスロイド系成分の「イミプロトリン」が含まれているものを選ぶとよいでしょう。

ただし、ピレスロイド系は魚類や甲殻類、爬虫類などに対して有毒なため、こうした生き物を飼育している場合は最大限の注意が必要です。

殺虫剤スプレーを使用する際は、Gまで30～50cm程度まで近づきスプレーを3～4秒程度噴射しましょう（噴射時間は製品によって異なります）

殺虫剤スプレーを使用する際は、Gまで30～50cm程度まで近づきスプレーを3～4秒程度噴射しましょう（噴射時間は製品によって異なります）。

すると、Gが仰向けにひっくり返ってもがき始めるため、さらに真上からもう一度スプレーを噴射して息の根を止めます。

※殺虫剤スプレーは使用上の注意をよく読み、使用方法・使用量を守って正しく使用しましょう

殺虫剤スプレーがない場合や使いたくないときに「G」を退治する4つの方法

急に現れたGを退治したいけれど、家に殺虫剤スプレーがない場合や、小さな子供やペットがいて殺虫剤スプレーを使いたくない場合もあるでしょう。

ここでは、そのようなときに殺虫剤スプレーを使わずGを退治する4つの方法をご紹介します。

熱湯を使う方法

キッチンのシンクの中などにＧが出た場合は、熱湯で退治することが可能です。

Ｇを確実に退治するには熱湯をコップ1杯以上かけるとよいでしょう。熱湯量が多いほどダメージを与えやすくなり、瞬殺できる可能性が高まります。

※熱湯が自分や周りにいる人、ペットなどにかからないよう十分に注意し、電化製品やコンセントが周りにある場合は行わないようにしましょう

食器用洗剤を使う方法

同じくキッチン周りにGが出た場合は、一般的な食器用洗剤（界面活性剤入り）も役立ちます。Gが呼吸をするための気門という器官を塞ぎ、窒息死させることが可能です。

写真のように食器用洗剤を水鉄砲のように飛ばして、Gを狙いましょう。

※本来の用途とは異なる使用方法です。洗剤が付いて二次被害が発生するような場所では行わないようにしましょう

アルコールを使う方法

リビングなど熱湯や洗剤が使えない場所にGが出た場合は、アルコールでも退治できます。食器用洗剤を使う方法と原理は同じで、Gの気門を塞いで窒息死させることが可能です。

G退治に効果的なアルコール度数は60～80％と言われているため、消毒用のエタノールやアルコール度数が高い酒類を活用しましょう。

高濃度のアルコールに対応しているスプレーボトルを使って、Gにアルコールを吹きかけます。Gがアルコールに浸るくらいたっぷりと吹きかけることがポイントです。

※本来の用途とは異なる使用方法です。火災の恐れがあるため火のそばなどでは使用せず、またアルコールが付いて二次被害が発生するような場所でも行わないようにしましょう

掃除機を使う方法

壁や天井付近など高い場所にGがいる場合は、Gを掃除機で吸い込んでしまうという方法もあります。

ただしGが卵を持っていた場合、そのまま吸うと中で繁殖して大変なことになってしまう可能性があるため、工夫が必要です。

写真のように、掃除機のヘッドを外してノズル部分に水切りネット（またはストッキング）を被せて輪ゴムで縛ります。

そのままGを吸い込みます

そのままGを吸い込みます。吸い込むパワーが弱いとうまくいかない可能性があるため、最強パワーで挑みましょう。

意外と簡単に吸い込むことができます

意外と簡単に吸い込むことができます。掃除機を使う方法は、Gと距離を取れるだけでなく、周りを汚さずに済む点もメリットです。

吸い込んだ後は、スイッチを切らずにノズル部分にビニール袋を被せ、ビニール袋の上から水切りネットを外して、すばやくビニール袋をしばります。

ここまで、Gを退治する5つの方法をご紹介しましたが、どうしても自分で退治するのは無理という場合は、業者に依頼することも視野に入れてみましょう。

Gは1匹いたら100匹いると言われるほど凄まじい繁殖能力を持っているため、目の前に現れたGだけでなく、家にいるGを徹底的に退治したい場合も、業者に依頼するのがおすすめです。

退治した「G」を触らずに処分する7つの方法

Gは退治して終わりではなく、最後は死骸を処理しなければなりません。

ここでは、どうしてもGの死骸を触りたくない場合に、できる限り心理的負担を軽減しながら処分する7つの方法をご紹介します。

紙袋とガムテープ（布タイプ）を使う方法

紙袋を写真のように丸めて棒を作ります。

紙袋で作った棒の先に、接着面を外側にしてガムテープ（布タイプ）をぐるっと巻きつけ、Gの死骸を貼り付けます

紙袋で作った棒の先に、接着面を外側にしてガムテープ（布タイプ）をぐるっと巻きつけ、Gの死骸を貼り付けます。キャッチできたら、棒ごとゴミ袋に入れて処分しましょう。

Ｇにできる限り近寄りたくないという場合は、写真のように紙袋を2枚つなげて長い棒を作ると、ある程度の距離を保つことができます

Ｇにできる限り近寄りたくないという場合は、写真のように紙袋を2枚つなげて長い棒を作ると、ある程度の距離を保つことができます。

ただし、退治した方法によってはＧの体が湿っており、うまく張り付かない可能性もあります。その際は、別の処分方法を試してみましょう。

ほうきとちりとりを使う方法

ほうきとちりとりも、Gを触らずに処分したい場合に役立ちます。

Gの体が湿っている場合も、簡単に動かすことができるでしょう。

写真のように、ほうきの柄の部分にフローリングワイパーなどの棒をガムテープでくっつければ、Gに近寄ることなく動かせます

写真のように、ほうきの柄の部分にフローリングワイパーなどの棒をガムテープでくっつければ、Gに近寄ることなく動かせます。

ドライヤーを使う方法

Gを触らずに処分したい場合は、ドライヤーで吹き飛ばす方法もあります。

写真のように袋を被せたゴミ箱を横に倒して、Gを受け止められるように準備します。

袋と床の間に隙間があるとうまく入らない可能性があるため、ガムテープを使ってしっかりと受け口を作りましょう。

ドライヤーの風量を最強にして、Gをゴミ箱の中に吹き飛ばします。

ラケットを使う方法

家に使わなくなったラケットが眠っている……というご家庭であれば、そのラケットをＧ処分に活用するのもよいでしょう。

例えばシンクの中にGの死骸があるようなシチュエーションでは、写真のようにGを触らずにすくい上げることができます。

ラケット単体ではうまくすくえないため、シンクの壁を利用しましょう。

ペットボトルを使う方法

こちらは、底部分を切り落としたペットボトルでGをすくい上げるという方法です。

透明のペットボトル越しに見えるGは、直接見るのとはまた違ったインパクトがあるため、苦手な方はペットボトルに紙を貼るなどして、中が見えない状態で挑みましょう。

割りばしを使う方法

割りばしもGの処分に活用できます。

ただし、1本ではGとの距離が近くなりすぎるため、割りばしを2本つなげて少しでも距離を保てるようにしましょう。

長くした割りばしでつまむことで、心理的ハードルをやや下げることができます

長くした割りばしでつまむことで、心理的ハードルをやや下げることができます。

新聞紙やチラシを使う方法

最後は、新聞やチラシを使ってGをつかむ方法です。

写真のように新聞やチラシをクシャクシャにします。枚数が多いほどGをつかんでいる感覚が分かりづらくなりますが、あまりに多すぎるとつかみづらいため、程よく調整しましょう。

勇気を出して、サッと掴みます

勇気を出して、サッと掴みます。

なお、退治したGはゴミ袋に入れてしっかりと口を縛って密封し、処分するようにしましょう。

スギ薬局グループ