体のだるさを感じているものの、原因がわからずに放置している女性は多いかもしれません。

体のだるさを改善するには、まず原因を知ることが大切です。

そこで今回は「体がだるいと感じる女性特有の原因」や「改善方法」を紹介します。

日常的な倦怠感に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

女性が体のだるさを感じる原因

体がだるいと感じる原因は、風邪などの感染症だけとは限りません。

以下では女性が体のだるさを感じる原因を紹介するので、チェックしましょう。

生理（PMS）

女性は毎月生理が来ます。

生理の症状は人によって異なりますが、倦怠感も症状の1つです。

体のだるさのほかにも、生理中に腹痛や頭痛、腰痛や腹部膨満感に悩む方も少なくありません。

PMS（月経前症候群）で体がだるくなる方もいるので、倦怠感がある方は生理周期を確認してみましょう。

生理が開始すると同時に症状が緩和する可能性があります。

ただし、必ずしも体のだるさと生理が関係するとは限りませんので、気になる症状がある方は医療機関を受診しましょう。

また、生理周期が乱れている方は、生理による体のだるさか判断に悩むかもしれません。

2～3ヶ月生理が遅れている場合は、健康管理も兼ねて医療機関を受診してください。

更年期障害

加齢に伴い体がだるくなったり、疲れやすくなったりする場合があります。

倦怠感は更年期障害の症状としても知られており、40～50代から症状が出はじめる傾向にあります。

更年期障害は女性ホルモンが急激に減ることで起こります。

体のだるさに加え、のぼせやほてりの症状が現れる場合があるので、倦怠感以外の体の変化もチェックしてみましょう。

更年期障害は、人によって症状はさまざまです。

強い倦怠感や更年期障害の症状は治療ができることもあるので、我慢せずに医療機関に相談してください。

生活習慣の乱れ

偏った食生活や不規則な生活、睡眠不足から体がだるくなることもあります。

仕事や子育て、家事などで不規則な生活を送っていたり、睡眠不足が続いていたりする方は注意が必要です。

飲酒習慣のある方は、過度なアルコール摂取も倦怠感の要因になり得ます。

生活習慣が乱れている方は、倦怠感をはじめとする体の不調を引き起こす可能性があるので規則正しい生活を心掛けましょう。

自律神経の乱れ

自律神経の乱れも倦怠感の要因です。

自律神経とは、生命活動に関わる重大な部分に働き、体の恒常性を維持するために自然にコントロールする神経をさします。

手足をコントロールする神経とは異なり、自律神経は自分の意志でコントロールできません。

何らかの原因で自律神経が乱れると、体の機能に支障をきたす可能性があります。

ストレスは自律神経が乱れる要因となるので、普段から心身の健康維持が大切です。

自分の心や体を労わりながら過ごしましょう。

こんな体のだるさには注意！

日常生活に支障をきたすほどの倦怠感は、大きな病気が原因かもしれません。

体のだるさが長く続く場合は医療機関に相談しましょう。

疲労や倦怠感は体を守る大切なサインです。「このくらいなら大丈夫」と思わず、しっかりと休養を取るようにしましょう。

心の疲れが蓄積している方も、体のだるさに繋がることもあるため、メンタルヘルスのケアも大切です。

病気が原因で体がだるくなっている場合、休養だけでは改善されないこともあるので、気になる症状がある方は早めに医療機関を受診してください。

女性特有の体のだるさを改善する方法

女性特有の倦怠感を緩和する効果に期待ができる改善方法を紹介します。

今すぐ実践できる方法なので、体のだるさが気になる方はぜひ試してみてください。

体を温める

生理痛や更年期障害の症状をやわらげるためにも、意識的に体を温めましょう。

体を温めると血液の流れが良くなるため、生理痛や更年期障害による不快感や痛み、だるさを緩和できる可能性があります。

湯たんぽやカイロを活用しながら、体を温めてください。

防寒のために着込む方もいますが、体を締め付けてしまうと血行が悪くなることがあるので注意しましょう。

また、普段シャワーで済ませている方は、体の芯までしっかりと温められていない可能性があります。

できるだけ湯船に浸かり、体の内側から温めるようにしてください。

生活習慣を見直す

仕事や家事、育児の忙しさからゆっくりと休む時間が取れず、栄養の偏った食事や睡眠不足が続くと、体がだるくなってしまいます。

健康のためにも、普段から規則正しい生活を心掛けましょう。

規則正しい生活には、栄養バランスの整った食事を意識することが大切です。

「主食」「主菜」「副菜」を意識した食生活を送り、栄養バランスが偏らないようにしてください。

また、忙しい方もできるだけ睡眠時間を確保しましょう。

どうしても睡眠時間を確保できない方は、短時間の睡眠でも疲れが軽減できるように、睡眠の質を高める工夫が大切です。

質の高い睡眠を取るためには、リラックスを心掛けてください。

入浴時はぬるめのお湯にゆっくりと浸かったり、アロマの香りで癒されたりしながら気分が落ち着く方法を見つけましょう。

寝室の温度は20度前後、湿度は40～70％が適切だといわれているので、睡眠環境を整えたい方は参考にしてください。

不足しがちな栄養素をサプリメントで補う

栄養バランスの良い食事が健康に欠かせないと理解していても、常に食生活を意識するのは難しいかもしれません。

普段の食事に不足しがちな栄養素を、サプリメントで補うのも1つの方法です。

女性が不足しがちな栄養素は以下が挙げられます。

鉄分
大豆イソフラボン
ビタミン　など

これらの栄養素はサプリメントで補給できるので、栄養の偏りが気になる方は食事にプラスしてみましょう。

ただし、妊娠中や生理中の場合は摂取を控えた方が良い成分もあるため、薬剤師に相談してから服用してください。

ストレス解消のためにリフレッシュをする

精神的な疲れも倦怠感の要因となります。

ストレスがない生活を送るのは難しいですが、適度にリフレッシュしながら心の健康に努めましょう。

趣味や娯楽の時間を設けたり、意識的に休んだりしながら心と体の健康を保つことが大切です。

自分がリラックスできる方法を見つけてみましょう。

適度な運動をする

適度な運動はリフレッシュ効果や、生活習慣の予防効果に期待ができます。

倦怠感を緩和する効果にも期待ができるので、体のだるさから解放されたい方は体を動かしてみましょう。

負荷のかかる運動や筋トレが難しい場合は、ウォーキングやストレッチなど軽めの運動で構いません。

自分が楽しく続けられる運動を見つけましょう。

倦怠感が強い時間は運動を控え、無理なく体を動かす習慣を身に付けてください。

酸素を十分に摂り入れつつ、全身の筋肉をリズミカルに収縮できる有酸素運動は、PMSの予防や症状の軽減に役立つことが確認されています。

まとめ

女性は生理や更年期障害で体がだるくなる場合があります。

生理や更年期障害以外にも仕事や家事、育児で生活習慣や自律神経が乱れ、倦怠感に繋がるケースも少なくありません。

体がだるくなる要因を改善するためにも、普段から心と体の健康に努めましょう。

健康的な生活を心掛けるとともに、体を温めることも大切です。

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【監修者情報】

川上先生写真

かわかみ整形外科クリニック

院長・医学博士：川上洋平

神戸大学医学部卒業。米国ピッツバーグ大学に留学し、膝関節外科、再生医療、スポーツ医学を学び、神戸大学病院、新須磨病院勤務を経て、患者さんにやさしく分かりやすい医療を提供することを目的に、かわかみ整形外科クリニック（神戸市）を開業。日本整形外科学会専門医。

https://kawakamiseikei.jp/