どうしようもないほどの激痛がふくらはぎを襲う「こむら返り」に驚いた経験がある方は少なくないでしょう。ふくらはぎは別名「こむら」と呼ばれることから、こむら返りと名付けられています。

急に起こるつらい症状に対処するには、その場ですぐ実践できる行動を知っておくことが大切です。

この記事では、こむら返りが発生したときの対処法や、発生を予防する方法などをまとめて紹介します。

こむら返りについて詳しく知りたい方や、頻繁に発生して困っている方は、ぜひ参考にしてください。

こむら返りは激しい痛みとともに足が痙攣する症状

こむら返りは不意に訪れる足の痙攣であり、「足がつる」とも表現される症状です。

激しい痛みをともない、数秒間、あるいは数分間痙攣し続けるのが特徴です。

痙攣を起こす主な場所は、ふくらはぎにある「腓腹筋（ひふくきん）」という筋肉です。

激しい運動をしたときや、運動によって筋肉に疲れが生じた日の夜に多くあらわれます。

こむら返りが頻繁に発生する場合、主な原因として考えられるのは水分不足・ミネラル不足・極端な運動不足などです。妊娠中の人や、高齢の人に起こりやすいこともわかっています。

こむら返りの対処法

こむら返りは激しい痛みを伴うため、起きたらすぐに対処に取り組みましょう。

こむら返りが発生したときの応急処置として、痙攣を起こしている筋肉を伸ばす方法が効果的です。

足を前に投げ出すように座り、つま先を手でつかみ、手前側にゆっくりと引き寄せて伸ばします。

つま先に手が届かない場合、タオルをつま先にかけて引っ張る方法を試してみてください。

対処する際に大切なのが、ゆっくりと慎重に行うことです。

急に伸ばすと筋肉を傷めてしまうため、伸ばした状態で姿勢を保持し、ゆっくりと戻すよう意識しましょう。

こむら返りを起こさないための4つの予防法

こむら返りが起きてすぐ応急処置するのも有効ですが、そもそもこむら返りが起こらないよう日頃の生活に気を配ることも大切です。

こむら返りを起こさないために、普段から取り組める予防法があります。

つらい痛みを繰り返さないよう、以下に挙げる予防法を実践してみましょう。

十分な水分補給を心掛ける

水分は新陳代謝を促して、体内の老廃物を排出するのに欠かせない成分です。

水分量の低下はミネラルバランスの乱れへと繋がり、こむら返りを引き起こす可能性があります。

そのため、こまめな水分補給を心掛けましょう。

運動時はもちろん、就寝中はコップ1杯分の汗をかくといわれているため、寝る前にコップ1杯の水を飲む習慣をつけると良いでしょう。

筋肉のはたらきに関係するミネラルを摂取する

ミネラル不足は、筋肉の正常な動きが阻害される原因となります。

マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが不足しないよう、食事内容に気を配りましょう。

マグネシウムはワカメやヒジキなどの海藻類、ナッツ類に多く含まれています。

カルシウムが含まれるのは、牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐のような大豆製品、しらすをはじめとした魚類です。

ミネラル不足が心配であれば、これらの食品をバランス良く普段の食事に取り入れましょう。

ふくらはぎを温めて冷えを防ぐ

足の冷えは血行の悪化に繋がり、こむら返りを引き起こす要因になり得ます。

血流を促せるよう、日頃からふくらはぎの保温に努めましょう。

特に冷えが発生しやすいのは秋・冬ですが、夏の冷房にも注意が必要です。

手軽にできる保温の手段として、使い捨てカイロやレッグウォーマーでふくらはぎを温める方法があります。

入浴も冷えの解消や血行の促進に効果的です。

入浴剤を使用すれば、良い香りに包まれながらリラックス効果も期待できます。

適度な運動とストレッチを行う

日頃から適度な運動を心掛けるのも重要です。

運動に取り組むことで、筋肉量低下の予防と足の血行の促進が見込めます。

ウォーキングやジョギングといった軽い運動の他、日頃からストレッチを取り入れるのもおすすめです。

ウォーミングアップが不十分なままハードな運動をすると、こむら返りが発生しやすいため注意しましょう。

ふくらはぎのマッサージは仕事の合間や就寝前に手軽に取り組めるため、ぜひ実践してみてください。

痛みが残るときや病気が心配なときは医療機関を受診する

こむら返りは多くの場合、一過性のものであり、重篤な症状ではありません。

しかし場合によっては、何らかの病気が原因で発生することもあります。

こむら返りを引き起こす病気の例として、腰椎椎間板ヘルニア・関節炎・甲状腺機能低下症・糖尿病・腎不全などがあります。

症状がつらい、長く続く、ほかにも異常がみられるなど、気になる症状がある場合は医療機関を受診しましょう。

受診する科は、循環器内科や整形外科が主に考えられますが、原因によって対応する科が異なります。

何科を受診するべきかわからない場合は、かかりつけ医に相談しましょう。

まとめ

こむら返りは、水分不足やミネラル不足のほか、運動不足や加齢によっても起こります。

こむら返りが発生した際は、その場でふくらはぎを伸ばして痛みを和らげましょう。

普段から食事や運動に気を配り、予防することも大切です。

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