子どもの肌はデリケートで乾燥しやすいため、乾燥性湿疹を引き起こしやすい傾向にあります。

乾燥性湿疹はかゆみを伴うケースが多く、不快感から肌を掻きむしってしまう子どもも少なくありません。

あまり強く掻いたり、掻き過ぎたりすると症状が悪化する可能性があるので、症状を緩和するなどしながらきちんと対処しましょう。

乾燥性湿疹は普段から予防することも大切なので、保湿ケアを中心に対策を行ってください。

今回は乾燥性湿疹の症状や注意点、予防方法について詳しく解説します。

乾燥性湿疹の症状や疑いがある方は、ぜひ参考にしてください。

子どもの乾燥性湿疹とは？

乾燥性湿疹とは、肌が乾燥することで湿疹が発症する皮膚病の1つです。

一般的に空気が乾燥しやすい秋から冬にかけて、乾燥性湿疹が起こりやすい傾向にあります。

乾燥性湿疹は主に小さな湿疹が皮膚に現れ、かゆみが伴う場合がほとんどです。

幼い子どもはかゆみを我慢することができず、不快な症状を軽減しようと肌を掻いたり、タオルなどで擦ったりするケースも少なくありません。

しかし、手やタオルなどで患部に強い刺激を与えると炎症を引き起こす場合があるので十分に注意しましょう。

乾燥性湿疹は「皮脂欠乏性湿疹」とも呼ばれており、皮膚科をはじめとした医療機関で治療することも可能です。

赤ちゃんから小学生くらいまでの小さなお子さんは肌が乾燥しやすく、乾燥性湿疹が起こりやすい傾向にあるので、大人が早めに症状に気づいて治療してあげることが大切です。

子どもの乾燥性湿疹の主な症状

湿疹
患部のかゆみ
炎症
乾燥による肌のひび割れ
皮膚が乾燥して白い粉が吹いている　など

乾燥性湿疹の主な症状は上記の5つですが、個々に皮膚の状態が異なるため、症状の現れ方は人それぞれです。

乾燥性湿疹の主な原因は肌の乾燥なので、湿疹の他にも肌のひび割れやカサつきがないか、お子さんの肌をチェックしてみましょう。

肌にうるおいを与えることで、乾燥性湿疹の症状が緩和することがあります。

かゆみや炎症などの症状をやわらげるためにも、普段からしっかりと保湿ケアを行い、不快感を軽減してあげることが大切です。

上記以外にも気になる症状がある場合や、子どもの皮膚の状態が乾燥性湿疹の症状であるかどうか判断に悩む場合は、医療機関に相談しましょう。

かゆみの症状が強く市販のかゆみ止めを使う場合も、薬剤師や医療機関に相談してから服用または塗布することをおすすめします。

子どもに乾燥性湿疹ができた場合の注意点

子どもはかゆみを自制するのが難しいため、無意識に肌を掻きむしってしまう場合があります。

しかし、肌を掻くことで皮膚の表面に傷が付くなどして乾燥性湿疹が悪化する場合があるので十分に注意しましょう。

かゆみの症状が強くても、子どもが肌を力任せに掻いたり擦ったりしないように見守ってあげてください。

お風呂で体を洗うときも、ゴシゴシと擦らず優しく洗うのがポイントです。

必要に応じてボディタオルを使わず、手で体を洗うなどしながら肌への刺激をなるべく少なくしましょう。

空気の乾燥も肌の乾燥に繋がるため、室内の湿度を保つことも重要です。

加湿器や濡らしたタオルを使い、室内の湿度が50～60％になるように都度調整してください。

また、不規則な生活も肌のバリア機能が低下する要因となるため、お子さんの健康を保つためにも規則正しい生活を心掛けましょう。

子どもの乾燥性湿疹を予防する方法

乾燥性湿疹にならないためにも、普段からしっかりと予防することが大切です。

乾燥性湿疹の予防方法を4つ紹介しますので、乾燥肌の予防も兼ねて取り組んでみてください。

衣服の素材に気をつける

衣類や寝具など、肌に直接触れる素材によっては皮膚の刺激となります。

ナイロンやポリエステルなどの化学繊維は肌への刺激となる場合があるので、かゆみや湿疹などの症状がある場合は着用を控えましょう。

また、起毛素材も肌のかゆみの原因となるので、肌との間にシャツを着るなどして工夫をすると良いです。特定の衣類を着てかゆみの症状が出る場合は、素材を確認してみてください。

乾燥肌の子や乾燥性湿疹が疑われる場合は、綿や天然素材で作られた肌触りの優しい衣服を着用するのが望ましいです。

下着やシャツなど直接肌に触れる衣類は、素材にこだわって選びましょう。

タオルやお風呂で使用するボディタオル、スポンジやブラシもナイロン製のものは避けます。

乾燥性湿疹の症状がある場合は、ボディタオルなどは使わず、よく泡立てた石鹸で体を洗うようにしてください。

泡で出てくるボディソープも数多く販売されているので、ドラッグストアや薬局に立ち寄った際にチェックしてみてはいかがでしょうか。

洗濯洗剤の成分に着目する

洗濯洗剤も肌への刺激が少ない、低刺激性の商品を選ぶと良いです。

洗濯洗剤を選ぶ際は、きちんと原料を確認してから購入するようにしてください。

洗濯洗剤と合わせて使用する漂白剤や柔軟剤の成分も忘れずに確認しましょう。

子どもの肌は大人に比べると非常にデリケートです。

乾燥性湿疹の症状がある場合は、よりデリケートな肌の状態であるため、大人が触れても問題ない洗剤でも子どもにとっては刺激となる可能性があります。

特に乳幼児や幼児は肌が乾燥しやすく、皮膚を守るバリア機能が低下している可能性があります。

洗剤やシャンプー、石鹸など肌に触れるものは低刺激性の商品を選ぶようにしましょう。

乾燥性湿疹の症状の有無に関わらず、子どもの肌への負担を減らしたい方は、普段から日用品に含まれている原料をチェックする習慣を身に付けてみてください。

お風呂の温度を上げすぎない

高温のお風呂は、肌のバリア機能を低下させる可能性があります。

バリア機能が低下すると、肌を守るうるおい成分が水と一緒に流れてしまい、乾燥肌を悪化させる場合があるので注意しましょう。

温泉は肌に良い印象が強いですが、お湯の温度が高い傾向にあるので入浴後はしっかりと保湿をすることが大切です。

自宅でもなるべく高すぎない温度のお風呂を心掛け、乾燥性湿疹の原因である乾燥肌を予防しましょう。

高温のお風呂やシャワーによって肌のバリア機能が低下すると、刺激に敏感になる可能性があります。

かゆみや痛みなどの症状が強くなる場合もあるので、お湯の温度はきちんと管理してください。

子どもの肌に合った保湿ケアを行う

肌の乾燥を防ぐためにも、普段からボディオイルやクリームなどで保湿することが大切です。

きちんと保湿ケアを行うことで肌の角質層までうるおい、バリア機能を高める効果に期待ができます。

特に入浴後は熱を放散させようと皮膚から水分や油分が流れ出てしまう傾向にあるため、しっかりと保湿ケアを行いましょう。

入浴後の保湿ケアは、「まだ肌がうるおっている状態」で行うのが望ましいです。

子どもの肌は敏感なため、大人用の保湿ケアアイテムの使用は避けるようにしてください。

低刺激性の保湿剤や子供向けの保湿ケア商品を使ってスキンケアを行いましょう。

保湿ケアアイテムは子どもの肌に合ったものを使い、入浴後に限らず肌の乾燥が気になるときは随時保湿ケアを行ってください。

保湿ケアアイテムはきちんと説明書を読み、適量を使うことも大切です。

塗り過ぎたり過剰な量を使用したりすると、肌トラブルを引き起こす場合があるので注意してください。

まとめ

乾燥性湿疹の主な原因は肌の乾燥のため、普段からしっかりと保湿ケアを行うことが大切です。

子どもの肌に合ったスキンケアアイテムで、肌のうるおいを保つようにしましょう。

かゆみや刺激が気になるようであれば、衣類の素材や洗剤の成分を確認してみると良いです。

刺激の強い成分が含まれている場合、かゆみや乾燥の原因となっている可能性があるので低刺激性の洗剤に変えてみてください。

子ども向けの保湿ケアアイテムや低刺激性の洗剤は、スギ薬局をはじめとしたドラッグストアで購入できます。

スギ薬局のアプリをダウンロードすると、アプリ限定のクーポンやお得な情報が受け取れるので、さっそく試してみてはいかがでしょうか。

保湿ケアアイテムや洗剤もお得に購入できる可能性があるので、この機会にぜひスギ薬局のアプリをインストールしておきましょう。

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【監修者情報】

コッツフォード良枝

銀座禅クリニック院長

美容外科・皮膚科医師/日本抗加齢医学会専門医

山梨大学医学部卒業。国際医療センター国府台病院を経て、日本医科大学麻酔科学講座に入局。