胃が痛いとき、「ただのストレスのせいだろう」と見過ごす方は多いかもしれません。

しかし、胃が痛くなる原因にはさまざまなものがあり、何らかの病気のサインとしてあらわれる場合もあります。

連鎖的に症状が重くならないよう、十分に気をつけなくてはなりません。

この記事では胃が痛くなる原因や、胃が痛いときの具体的な対処法を解説します。

普段から心掛けたい予防法も紹介するので、胃の痛みに悩んでいる方はぜひご覧ください。

胃が不調のときにあらわれる症状

胃の痛みは主に、みぞおちのあたりで感じます。

「キリキリと鋭い痛み」「シクシクと鈍い痛み」「キューッと締め付けられるような痛み」など、痛みの感じ方はさまざまです。

また、何かをした拍子に痛みが生じたり、慢性的に痛みを感じたりと、痛みの発生の仕方も人によって異なります。

場合によっては胃の痛みのほか、吐き気・食欲不振・下痢・下腹部の痛みなどが併発することもあるようです。

胃の痛みが発生した際は、原因を知った上で適切に対処する必要があります。

胃が痛いときに考えられる3つの原因

胃には、胃粘膜を保護する「防御因子」と、胃粘膜を傷つける「攻撃因子」が存在します。

通常は両者のバランスが保たれていますが、何らかの原因により攻撃因子が強まると、胃の痛みが引き起こされるとされています。

以下では防御因子と攻撃因子のバランスが崩れる原因として、ありがちなものをピックアップして紹介します。

生活習慣や食生活の乱れ

睡眠不足をはじめとした生活習慣の乱れや、食べ過ぎ・飲み過ぎを含む食生活の乱れは、胃のコンディションを低下させる原因です。

食べ過ぎると消化が間にあわず胃に負担がかかり、胃酸の過剰分泌を生じさせる可能性があります。

辛い食べ物・カフェインが多い飲み物・冷たい飲み物・脂っこい食べ物・過度な飲酒も、胃を刺激する要因です。

また、喫煙が胃酸の分泌を促し、胃粘膜を痛める原因となることもあるようです。

加えて、胃粘膜の血管を収縮させるため血流が悪くなり、抵抗力の低下も招くとされています。

仕事や私生活から受ける精神的ストレス

「ストレスで胃が痛くなる」とよくいわれますが、これはストレスによって自律神経の乱れが生じるためです。

自律神経とは「交感神経」と「副交感神経」により、身体の各器官の働きをコントロールする神経です。

ストレスによって自律神経が乱れると、胃の血流が悪くなったり、胃粘膜の抵抗力が弱まったりします。

それに加えて攻撃因子である胃酸の過剰分泌を引き起こすことで、胃の痛みへと繋がると考えられます。

ピロリ菌の感染

ピロリ菌（ヘリコバクター・ピロリ）は胃粘膜を傷つけ、炎症を生じさせる細菌です。

ピロリ菌に感染すると、胃に関するさまざまな病気に繋がる可能性があるとされています。

本来、胃のなかは細菌が生きられない環境ですが、ピロリ菌は特異な性質をもっているため、胃のなかで生育できるそうです。

胃が痛いときの対処法

胃が痛くなったら、どのように対処すべきかを解説します。

自分で取り組めることもあるため、しっかり確認しましょう。

医療機関を受診する

胃の痛みの原因は単なる食べ過ぎ・飲み過ぎなどではなく、逆流性食道炎や胃潰瘍といった何らかの病気が関係している可能性もあります。

胃痛の原因がわからない場合や、症状が長く続く場合は、医師の診断を受けましょう。

小さな子どもや高齢者、市販薬の使用が制限される妊婦の方は、特に医療機関の受診を推奨します。

受診する科は、消化器内科や胃腸科が一般的です。

どの科を受診するか迷う場合は、かかりつけ医に相談しても良いでしょう。

また、早めに医療機関を受診するのが理想ですが、受診するまでの応急処置として市販薬を用いる方法もあります。

スギ薬局では胃に関する市販薬を取り扱っていますが、商品によって成分や作用の仕方が異なるため、購入する際には薬剤師や登録販売者にお気軽にご相談ください。

食べ物や飲み物に気をつける

医療機関の受診に加えて、胃に負担がかからない食べ物を選ぶことも大事です。

胃に負担がかかる食べ物や飲み物を摂ると、痛みが悪化する可能性もあります。

消化しやすく胃に負担がかかりにくい食べ物として挙げられるのが、豆腐・雑炊・白身魚・バナナ・リンゴなどです。

逆に、胃に負担がかかる食べ物には、脂っこいものや辛い食べ物、消化しにくい食物繊維が多い食材などが挙げられます。

また、身体を冷やさないための食品選びも大切です。

甘いものや冷たい飲み物、身体を冷やす働きをもつ食材の摂取は、ほどほどにしましょう。

料理を作る際は食材を細かく切ったり、油を使わず煮たり蒸したりするのも有効です。

胃の痛みを防ぐには日頃の予防も大切

胃痛を予防するためにも、胃が痛くなってから対処するのではなく、日頃から胃に負担がかからない生活習慣を心掛けましょう。

日常生活で取り組める予防法として、以下3つがあります。

できるだけストレスを溜めない
禁煙して、食生活を改善する
十分な睡眠をとる

ストレスは胃の痛みと密接に関係するため、日常生活に運動を取り入れるなどして、ストレス解消に取り組んでみてください。

また、胃が痛いときだけでなく、普段から胃に優しい食事を意識しましょう。

胃を直接刺激する飲酒や喫煙は、できる限り避けるのが望ましいです。

さらに、自律神経を整えたり心身の疲労を回復させたりするために、十分な睡眠をとりましょう。

睡眠の時間に加えて、睡眠の質も意識することをおすすめします。

まとめ

胃の痛みはストレスだけでなく、生活習慣や食生活の乱れによっても引き起こされます。

ストレスの解消法を見つけて規則正しい生活を送り、胃に優しい食事を心掛けることが大切です。

基本的に、胃が痛むときは医療機関の受診を推奨します。

すぐに医療機関を受診できない場合は、市販薬での応急処置も検討しましょう。

スギ薬局では胃の痛みに関する市販薬を取り扱っているため、店舗にいる薬剤師や登録販売者に相談しながら、症状に適する市販薬を見つけてみてください。

なお、スギ薬局でのお買い物時には「スギ薬局アプリ」のダウンロードがおすすめです。

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