素敵な香りに包まれながら、贅沢な時間を過ごせるアロマテラピー。

じつは香りを楽しめるだけでなく、心身とって良い影響が期待できるとされています。

この記事ではアロマテラピーにより期待できる効果や、今日からすぐに実践できる楽しみ方のほか、注意すべきことなどを解説します。

新たな趣味としてアロマテラピーを試したいという方も、ぜひ最後までご覧ください。

アロマテラピーとは

アロマテラピー（Aromatherapy）については、内閣府公認の団体「公益社団法人日本アロマ環境協会（AEAJ）」が以下のように定義しています。

植物から抽出した香り成分である精油（エッセンシャルオイル）を使って、心身のトラブルを穏やかに回復し、健康や美容に役立てていく自然療法（※）

（※）引用：日本アロマ環境協会「アロマテラピーとは」

アロマテラピーという言葉は、1928年にフランスの化学者であるルネ＝モーリス・ガットフォセが生み出したものとされています。

「アロマテラピー」はフランス語読み、「アロマセラピー」が英語読みであり、どちらも同じ意味です。

アロマテラピーという呼び方は1928年に生まれましたが、エッセンシャルオイルの香りを使う文化自体は、そのはるか昔、紀元前3000年頃の古代からあったといわれています。

そして現代においては、心身をリラックス、あるいはリフレッシュさせ毎日の生活をより良くするセルフケアの方法として、誰もが気軽に楽しめるようになりました。

アロマテラピーで期待できる効果

アロマテラピーはまだ厳格な研究が十分ではなく、実際のところ、医学的に有用であるとはいい切れません。

しかし美容や健康の増進などへの効果が期待されるとして、医療や福祉の現場で用いられることがあります。

アロマテラピーで期待できる効果の例としては、以下のものがあります。

心をリラックスさせる
自律神経を整える
睡眠の質を向上させる
集中力を高める
抗うつ、抗不安作用

またエッセンシャルオイルは、ラベンダー・カモミール・ローズ・ゼラニウム・レモン・ティーツリー・ベルガモット・ペパーミントなどのさまざまな植物から抽出されており、植物の種類によって期待できる効果が異なります。

エッセンシャルオイルを選ぶ際には、香りの好みで選ぶのも良いですし、得られるとされる効果に注目するのも良いでしょう。

アロマテラピーの楽しみ方

アロマテラピー

エッセンシャルオイルを用いてアロマテラピーを楽しむ方法には、芳香浴法・吸入法・沐浴法・湿布法・トリートメント法など、いくつもあります。

そのなかでも気軽にでき、毎日の楽しみとして取り入れやすい方法を紹介します。

芳香浴法

芳香浴法は、エッセンシャルオイルを空気中に拡散させ、その香りを楽しむ方法です。

アロマテラピーの方法としてもっとも手軽にできるため、まずはこの芳香浴法から試してみると良いでしょう。

香りを漂わせる方法の一例として、以下のものがあります。

芳香浴

これらのなかから、自分にとってやりやすい方法を採用しましょう。

吸入法

吸入法とは、お湯から出る湯気を利用し、エッセンシャルオイルの成分を吸引する方法です。

吸入法のやり方は、以下の流れを参考にしてください。

吸入法

吸入法を行うときは、粘膜を刺激する可能性があるため目を閉じましょう。

長時間行わないように注意することも重要です。

沐浴法

沐浴法とは、希釈したエッセンシャルオイルをお湯に入れて入浴するか、あるいは身体の一部を浸す方法です。

「アロマバス」と呼ばれることもあります。

沐浴法

途中で肌への刺激を感じた場合はただちに中止し、真水でしっかり洗い流しましょう。

アロマテラピーの注意点

さまざまな香りを手軽に楽しめるアロマテラピーですが、注意すべきこともあります。

以下に挙げる注意点をふまえた上で楽しみましょう。

精油の取り扱いや使い方に注意する

エッセンシャルオイルの使い方を誤ると、身体へ悪影響を及ぼす可能性があります。

エッセンシャルオイルを取り扱う際は、以下の点に注意しましょう。

注意点

これらの点に注意するほか、エッセンシャルオイルを使用する前に、製品の説明書をしっかり読んで理解することも大切です。

子ども、妊娠中の人、健康状態が悪い人などは慎重に取り扱う

エッセンシャルオイルは、使用を避けたが方が良い人、あるいは濃度を低くして使った方が良い人もいます。

具体的に、以下に該当する人は注意が必要です。

3歳未満の子ども
妊娠中の人
お年寄り
皮膚の弱い人

さらに、エッセンシャルオイルの種類によって、禁忌にあたる症状もあるとされています。

持病がある人や気になる症状がある人、また処方された薬を使用している人は、エッセンシャルオイルの種類によく気をつけなくてはなりません。

エッセンシャルオイルを使う前に、医師と相談しましょう。

病気を治すことを目的として使わない

アロマテラピーは、さまざまな効果が期待できるとして活用されています。

しかし、自己判断により病気の治療を目的として行うことは、おすすめできません。

治療中にアロマテラピーをしたい場合、また気になる症状がある場合は、まず医師に相談しましょう。

きちんとしたエビデンスのある治療を受けることが大切です。

過度な香りには気をつけよう！周囲への影響を考慮することが大事

アロマテラピーで使用するエッセンシャルオイルは、濃度によって影響の出方も変わるとされています。

適切な濃度であれば心地良い香りを楽しめますが、濃度が高すぎると強い香りによって気分を悪化させることもあるため、注意が必要です。

ポジティブな効果を期待しつつ毎日の楽しみとして取り入れるためには、適切な濃度を守ることが求められます。

また、人によって香りの感じ方に差があることも、意識しなくてはなりません。

自分にとっては良い香りに感じても、他人にとっては嫌いな臭いだったり、臭いが強すぎたりする場合もあるでしょう。

ただ単に不快感を与えるだけでなく、体調に悪影響を与えることも考えられます。

なお、エッセンシャルオイルだけでなく、柔軟剤や香水など、日常で香りを発するものは数多くあります。

こうしたアイテムを使用する際も、周囲の人への配慮を忘れないように気をつけましょう。

まとめ

自分の好きな香りを気軽に楽しめるアロマテラピー。

芳香浴法や沐浴法など、自分にとって試しやすい方法で取り入れましょう。

さまざまな植物から抽出された天然成分100%のエッセンシャルオイルは、種類によって香りも効果も変わってきます。

数種類持っておき、そのときの気分で選ぶのも楽しいでしょう。

今回解説した注意点に気をつけつつ、素敵な香りに包まれながら、優雅なリラックスタイムを楽しんでください。