子どもにとって睡眠が重要であることは、よく知られています。

しかし「具体的に何時間寝ればいいのかわからない」「子どもがなかなか寝てくれない」などと悩んでいる方も多くいるようです。

もし、自分の子どもが十分な睡眠をとれていないようであれば、その状態を放置せず解決を目指すことが求められます。

この記事では4歳の子どもに理想的な睡眠時間のほか、睡眠不足や昼寝のしすぎにより起こりうる悪影響などについて解説します。

さらに、スムーズに寝かせるためのコツも紹介するため、子どもの睡眠について困っている方はぜひ最後までご覧ください。

4歳の子どもに必要とされる睡眠時間を解説

睡眠は心身の健康を保つために必要なものです。

そのため親においては、子どもに十分な睡眠をとらせることと、そのために必要な睡眠時間を知っておくことが大切です。

睡眠は心身の健康を保つために必要なものです。

そのため親においては、子どもに十分な睡眠をとらせることと、そのために必要な睡眠時間を知っておくことが大切です。

4歳の子どもの理想的な睡眠時間は10〜13時間

子どもに必要な睡眠時間に関しては、さまざまな見解があります。

その見解のひとつとして参考になるのが、アメリカの「米国国立睡眠財団」が推奨する睡眠時間です。

米国国立睡眠財団では3〜5歳児に対して10〜13時間の睡眠を推奨しており、その2時間ほど短い8〜9時間、逆に少し長い14時間ほどの睡眠時間も適切な範囲としています。

なお、4歳になると、生まれたばかりのころと比べて睡眠のパターンも大きく変わっています。

新生児は昼夜の区別なく寝たり起きたりを繰り返す一方、4歳頃にもなると夜にまとめて寝るようになり、昼寝をしなくなってくるのが一般的です。

4歳児の実際の睡眠時間は10時間程度

それでは、現代の子どもたちは、実際にどれだけの睡眠をとっているのでしょうか。

厚生労働省が公表している統計（※）によると、4歳に近い3歳6ヶ月の子どもを対象としたデータにおいては、10時間台がもっとも多いことがわかります。

さらに起床時間と就寝時間の統計データもあり、起床時間は午前7時台が、就寝時間は午後9時台がもっとも多い結果が出ています。

これらのデータもまた、自分の子どもの睡眠時間が適切かどうかを考えるための参考となるでしょう。

（※）厚生労働省「第4回21世紀出生児縦断調査結果の概況」

睡眠時間が短いことにより起こりうる影響とは

睡眠中は、身体の成長に必要な成長ホルモンや、体内時計を整える役割をもつメラトニンなどのホルモンが分泌されます。

そのため睡眠不足になると、心身に以下のような悪影響を及ぼす可能性があるとされています。

注意力、集中力、記憶力の低下
イライラ
眠気
疲労感
- 食欲の低下
肥満や生活習慣病の発症率増加

これらの悪影響を避けるためにも、早寝・早起きを心掛けつつ、十分な睡眠をとることが大切です。

しかし厚生労働省によると、「日本小児保健協会」が過去数回にわたり実施した、幼児期の睡眠習慣に関する調査（※1）では、午後10時以降に寝る子どもの割合が増加している現状が浮き彫りになったそうです

1歳6ヶ月・2歳・3歳ではその割合が半数を超えており、年々、子どもが夜型化していることを示唆する結果が出たことになります。

また、母親の労働時間が長い家庭ほど、午後10時以降に就寝する子どもの割合が大きかったというデータ（※2）もあります。

親の生活習慣が、子どもの睡眠時間や就寝時間に影響を与える可能性があることを意識する必要がありそうです。

（※1）厚生労働省「睡眠不足や睡眠障害、子どもへの大きな影響」

（※2）厚生労働省「子どもの睡眠」

子どもをスムーズに寝かせるために習慣化したいコツ

4歳睡眠時間_1

子どもの成長には、規則正しい睡眠が欠かせません。

何もしなくても毎日よく寝るようであれば良いのですが、そうでない場合は、親によるサポートが必要です。

以下では、子どものスムーズな睡眠をサポートする方法の例を紹介します。

子どもの睡眠時間について不安がある場合は、ぜひ参考にしてください。

就寝前のスマホ操作は控えて部屋の照明を暗くする

就寝前には、スマホなどの電子機器を使わないように配慮しましょう。

スマホ・パソコン・テレビなどが発するブルーライトは体内時計を乱し、睡眠を阻害するといわれています。

また、就寝前にスマホを見る習慣がつくと、睡眠リズムが少しずつ後退し、昼夜が逆転した生活リズムになる可能性もあります。

子どもがどうしてもスマホやテレビゲームを楽しみたい場合は、時間をしっかり制限しましょう。

そのほか、夕食後に部屋の明かりを徐々に暗くするのも有効です。

眠りにつきやすい、静かな環境を作ってあげてください。

就寝の2時間ほど前に入浴する

就寝前に入浴して体温が上がり、その後に体温が徐々に低下するタイミングで眠気が生じやすくなります。

そのため、就寝の1時間半〜2時間前までに入浴をすると、睡眠の質が向上するといわれています。

入浴の際は湯船にしっかり浸かり、体の芯まで温まると、より効果的です。

ただし、就寝の何時間前がベストなタイミングであるか、また風呂の温度は何度が丁度良いかは、個人差があります。

無理に長時間入浴させることは避けましょう。

小さな子どもが入浴するには、親のサポートが必要です。

子どもが良質な睡眠を十分にとれるよう、入浴時間を子どもにあわせてあげるのも良いでしょう。

夜にしっかり寝るために昼寝をしすぎない

昼寝の時間が長すぎると、夜に目が覚めてしまい、就寝時間が遅くなる可能性があります。

たまに長くなる程度であればさほど問題ありませんが、習慣化するのは避けたいところです。

昼寝が夜の睡眠に悪影響を与えないように対策をしましょう。

「眠りが浅いうちに起こす」「昼寝を午後3時までに終わらせる」というのも、昼寝をさせすぎないための対策として有効です。

そもそも4歳頃になると、基本的には昼寝が必要なくなっていますが、日によっては遊び疲れなどにより眠くなることもあるでしょう。

そういった場合には、昼寝の時間が長くなりすぎないように親が配慮しつつ、寝かせてあげましょう。

30分程度の昼寝であれば、夜の睡眠に影響を与えないとされています。

ルーティン（入眠儀式）を導入すると眠りにつきやすくなる

寝る前に決まった行動をとる、つまりルーティンを作ることで、寝つきやすい習慣を身につけることができます。

トイレに行く
歯磨きをする
「おやすみ」と挨拶を交わす
パジャマに着替える
絵本の読み聞かせをする
その日にあったことを話してもらう

このルーティンは「入眠儀式」といい、眠りへのスイッチとも表現できるものです。

以下の例を参考に、簡単に取り組めそうな入眠儀式から試してみましょう。

これらの入眠儀式を平日・休日ともに、毎日続けるのが理想的です。

同じ行動を続けることにより子どもが安心感を覚え、眠りに繋がるとされています。

家族の生活習慣を整えることも重要

4歳睡眠時間_2

先述したとおり、親の生活習慣が子どもの睡眠時間に影響を与えることがあります。

そのため、親の生活リズムを整えることも重要です。

夜遅くまで生活音を立てるような習慣があると、子どもの睡眠を妨害する可能性があります。

すでに紹介した入眠儀式は、大人にも有効です。大人であれば、就寝前にストレッチをしたり、アロマを楽しんだりといった行動も選択肢に入ります。

それらに加え、睡眠をサポートするアイテムを必要に応じて活用する手もあります。

睡眠の質の向上が期待できる機能性表示食品や、目元をじんわりと温めるホットアイマスクなどを試すのも良いでしょう。

それでも寝られない場合、あるいは不眠症などの睡眠障害が疑われる場合には、睡眠外来など医療機関の受診も検討しましょう。

子どもの十分な睡眠を目指すとともに、親自身もまた、十分な睡眠が得られるように努めてください。

まとめ

子どもが心身ともに健やかに育つためには、十分な睡眠が欠かせません。

4歳の子どもにおいては10時間程度を目安に、短すぎず、かつ長すぎない適度な睡眠がとれるように心掛けましょう。

そのためには、親の生活習慣を改善したり、子どもの生活リズムにあわせたりすることも大切です。

子どもと親がともに早寝・早起きを習慣づけられるよう、今回紹介したスムーズな睡眠のコツを実践しましょう。

その際には、睡眠の質の向上が期待できる機能性表示食品、目元を温めてリラックスできるホットアイマスクなどの、睡眠をサポートするアイテムを活用するのも有効です。

そしてそれらのアイテムは、スギ薬局でも取り揃えています。

手軽に取り組める対策から始め、家族みんなが健康的な毎日を過ごせるように努めましょう。